( 趙攻略のキーマン 作画引用元 原泰久先生 作 キングダム )
今回のキングダムでは、とりあえず今後の秦軍と趙軍の戦略で共通している部分として、“広域戦”であるという事は分かったので、それだけでもある程度の予想が成り立つことが分かります。
秦軍的には、その手法として、“李牧さんを討つ”ことなのか?
それとも、“邯鄲を占領”することなのか?
或いは、状況によっては、そのどちらが優先されるのか??
また、司馬尚や馬南慈クラスの有力武将を脱落、無力化していく順序も組まれているのか??
武将だけではなく、別の王都圏の拠点、防衛線を断絶させる視点も含まれているのか??
数々の重要な論点が思い浮かんできます。
まあ、昌平君も嬴政も、全部、取り組むしかありません。
情報部門を統括している李斯も、なんとか姚賈に舐められずに、情報の収集と攪乱について、李牧さんを後手に回していく必要があります。
まァ…、情報の収集と攪乱といっても…、
どうみても、身長2.5~3メートルはあろう司馬尚※が動けば、少なくとも青果軍の動きだけなら誰にでも筒抜けになるのは必至ですので、王翦も今度はしっかりと対応するでしょう。
※こんなもん、弓矢兄弟からしてみればイイ的にしかなんねーよ。(爆笑)
それともなんだ?
行軍の最中は、諜報に青果軍の動きが気取られぬように、何か配慮しているのだろうか?
カン・サロ『司馬尚のオジキ、まだ戦場は先です、そのまま台車で横になっとって下さい。起きたら居場所が敵の諜報にバレます。眠くなくても、そのまま横になってて下さい!!出番が来たら言いますよってに!!』
ウンウンウンウン…。
これなら、なんとか司馬尚も秦軍の執拗な諜報を出し抜けそうです。
ただ、秦軍としては当然、敵の最強戦力の青果軍だけを注意していたら良いワケではないので、馬南慈と紀彗らが筆頭になる主戦部隊には秦軍も当然、相当戦力に対応させるしかありません。
また、注目すべきは、読者的に、李牧さんの寝首を搔くことが見えている趙葱さんと顔聚さんと、それから最初から、死んだような目で軍議に参加していて李牧さんを見ている霊咒公さんは、思いっきり怪しい存在なのですが、秦軍から見れば、彼らも立派な敵戦力に写る事でしょう。
ではでは、今回もキングダム予想を進めていきたいと思います。
キングダムネタバレ:李牧さん軍団の戦力分析
ザックリと表現しますと、李牧さん軍団の大枠で捕らえたら、下記の様になるかと思います。
①司馬尚筆頭の青果(青歌)軍団
②馬南慈筆頭の雁門軍団 ※決して舜水樹が筆頭などではない。
③紀彗筆頭の元離眼軍団
④霊咒公、趙葱と顔聚、李白らの混成王都軍団。
特徴として言えるのは、ほぼ全員が地方軍団で必ずしも統一的な国軍として機能する軍団ではないという点です。
しかし、逆を言えば、広域戦でそれぞれ好き勝手に戦う方が、強みを活かせるんじゃないかと思えてくる所でもあります。
そもそも“国軍”なんて発想自体は近代戦争から発生しているのですが、歴史上、古代で法治国家で中央集権体制を確立した秦の軍隊は、上記のような趙軍の軍体制に、全国民動員の全体攻撃、集中攻撃を突き付けたトコロから戦争勝利に導いて行っているので…、
キングダム的には、その点、趙軍の広域戦にワザワザ付き合って戦争を展開しに行っている点については、史実に相反するように構築されている様に読み取れます。
李牧さん的には、これ以上に保全領土を削れない王都圏を守るために、①邯鄲、②青歌、③武安、④李牧の壁と言った、4つの拠点防衛ハードを中心に、主戦力を分散することになるのは理解できるんですよ。
でなんで、逆に秦軍は司馬尚さんと李牧さんを敬遠しながら、遠慮なく敵の拠点を、全軍で陽動・包囲・分断を繰り返して、主戦力結集して一点撃破するを繰り返して行けば、大きく趙軍を揺さぶることが出来そうな気がするのですが、昌平君たちの作戦は、どうも、そーゆ―感じではなさそうですね。
ただ、李斯や昌文君も軍議に参加しているあたり、戦争の進捗状況に応じた段階で、趙国内領主、朝廷内に調略を進める内部工作くらいはしているんじゃないかと期待したいのですが、この点はどうなのでしょう??
また、史実と大きく違うのは、李牧さんも司馬尚も、この王都圏攻撃戦に於いて、歴史的に登場したての情報不明の人物ではなく、それなりに歴戦の付き合いが既に発生している相手である点ですね。
史実と違い、特に李牧さんについて対策をしようと思えば、秦軍的には、いくらでも対処する時間と情報が在ったハズになのに、昌平君も王翦も、そこキチンと対策しているのかどうかが一番大きなカギになります。
また、もう一つ特徴が読み取れるのは、④の霊咒公、趙葱と顔聚、李白らの混成王都軍団について、誰が指揮権上のトップなのかが、今のところ明確ではない点ですよね。
李白は、今まで邯鄲の南部に配置されて、李牧さんウォールで平陽の楊端和を監視する任務に就いていたようですが、これは当然、今後も外すことが出来ない重要な防衛線構築なので、霊咒公、趙葱と顔聚とは、それぞれ別に機能することになるのかもしれません。
しかし逆に、李牧さん陣営の弱点と言えば、ココなんですよ。
キングダムネタバレ:どう見ても邯鄲の南壁は趙軍の弱点。
これまで秦軍を足止めしていた李牧さんウォール…、
李白さんには、大変申し訳ないのですが…、
今更こんなん、遼陽戦編で大活躍した、楊端和軍のエンポ爺率いる猿手族を全軍でバックアップしたら、普通にドコロか、余裕で一点突破できそうだと思うのは私だけでしょうか??
そして―、
城と城を繋げて無理に構築した、この南壁が一点突破された後、其処を秦軍に拠点構築でもされたら、趙は完全に終わります。
何故なら、邯鄲南部の李牧さんウォールって、逆を言えば、趙軍が王都南部を自分で包囲してしまっている上に、自ら秦軍側に攻勢を仕掛けることが出来ないという、不利の側面もあるので、敵に奪われたが最後、趙軍全体が南西の武安と北東の青歌に戦力を振り分けている間に、南部から直行で王都邯鄲を攻撃されるリスクさえあるワケです。
李牧さん、司馬尚さんとしては、秦軍の最大攻撃基地は閼与なので、この閼与を最大牽制できる武安の戦力を大きく剥がす訳にはいきません。
また、武安を閼与に対しての攻性抑止戦力として構成するなら、それこそ青歌軍は王都邯鄲を防衛する上での野戦戦力として、いつでも機動出来る準備をしておかなくてはなりません。
王翦はどう見ても、野戦で青歌を『してやってやる!』気で満々ですが、最早、秦軍としては、ぶっちゃけそんな戦闘は、拮抗されすればOKで勝てなくてもいいのです。
戦力的にも秦軍は、李信&蒙恬、王翦&録嗚未あたりで、司馬尚さんと李牧さんが、秦軍の閼与起点ルートから移動できない規模で投入すればOKで…、
後は、楊端和軍&王賁が、武安から遠いポイントで李牧さんウォールを一点突破して、ドゥンドゥン王都邯鄲を直接攻撃すれば、最大限、李牧さん陣営に揺さぶりかけ放題できると思うんですよ。
あ!
それから、そうでした…、
楊端和軍には、復活した壁さんも、忘れずに将軍格として従軍させてやって欲しいですね。
南壁拠点占領後の拠点防衛としてなら、めちゃクチャ優秀に対応してくれるんじゃないでしょうか?
壁さんとキタリが新拠点確保に注力してくれたら、後方の憂いも無くなり、王賁と楊端和軍は思ックソ王都圏を蹂躙しまくる事が可能です。
王賁『いいか皆、よく聞け!!飛信隊から昂特別特級百人将をスカウトして来た!彼の指導に従い、玉鳳軍隊員は、占領した村や城の女と仲良くするんだぞ!!』
昂クン『ンフフフ、始めまして玉鳳軍の皆さん。占領した村々では、私の指導に従い、“一日1000ドッシュ”を義務付けます。決して中折れすることは許しません。皆さんの背中には、この昂特別特級百人将がついていますよォ!!』
玉鳳軍一同『ウオオオオオオオオオオオオ!!』※
※士気の爆発が発生
そして、一度でも王都邯鄲に直接、秦軍の攻撃が届けば、後は、李斯も昌文君も、朝廷内に向って調略さえ仕掛け放題です。
『南壁が破られたのは内通者がいる』とか、『李牧は自分の領土である武安は守るけど、王都を守る心算が無いじゃないか!』とか、李牧さんを更迭まではいかなくても、秦軍を相手にしている真っ最中に、またまた『理由を説明しに来い!』などといった愚にもつかない理由で、王都召喚を要求するカクカイコールが巻き起こされる危険すらあります。
或いは、そこまでいかなくても、一度、秦軍が邯鄲に迫れば、王都邯鄲内では、秦軍の攻撃予報に住民が怯え、城外の野戦では、山の民軍が迫り、昂くんの雄気(読:ゆうき)に煽られた玉鳳軍と王賁までが興奮して全員『ドゥーン!ドゥーン!!』とか言ってくるし、王都なんて接敵されたら最後、そらもゥ平民も貴族もパニックになると思います。
そう、最大のポイントは―、
李牧さんや司馬尚ではなく、邯鄲住民や貴族など、弱くてスグに騒ぐ奴らに揺さぶりを掛けられるかだと思います。