( ヨコヨコ 作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第816話)
戦力の逐次投入をしない。
その点についてのみは洛亜完は間違いを犯さなかった。
問題は、その標的とタイミングである。
録嗚未、騰にもヨコヨコの李信狙いがバレバレで、しかも、博王谷とヨコヨコで挟撃したところで、李信を討つのが“賭け”レベルの確度にでしかないなら、戦術そのものとしては、上出来であったとしても、“作戦”あるいは“戦略”としてはお粗末なモノであったと言わざるを得ない。
もしかしたら洛亜完、大将軍としてではなく、普通格の一将軍として活躍させたら、一級の武将足り得たのかもしれない。
しかし、ですよ?
コレは洛亜完や博王谷に対するディスりではありません。
考えてみれば、韓単独で10万越えの大合戦をした経歴が、すくなくとも作中では展開されたことが無いので、列国に比肩するレベルで、大将軍級の人材が育つ土壌が、そもそも韓には存在していないと考えたほうが適切なようにも思えてくるからです。
一番悪いのは、その韓の実力と経歴、列国の中での立場を関係をを鑑みずに、一方的に“戦争上等”を謳う張宰相です。
張宰相は、自分では一切戦わない、しかも、ロクな後方支援すら出来ないクセに、何故かめちゃクチャ好戦的だからです。
『自分が戦場から遠い安全な場所にいるかぎり、権力者たちは、正義と信念とは人命よりはるかに貴重だと主張しつづけるにちがいない。 』
それこそ、ヤン・ウェンリーが見たら、心の底から侮蔑するような老害なのではないでしょうか。
でなんで、ここはサッサと騰に降伏でもして、秦が韓を糾合した後の世界で、武将としての才能を開花し直してもらいたいと個人的には願ってしまいます。
しかし―、
洛亜完さん、騰が“攻め時”と捉えた今となっては、降伏するチャンスすらロストしてしまったのではないか?
洛亜完が『ちょ、ちょっと待って、タンマ!?』とか言っても、今更、誰が待つっていうんでしょう。(笑)
騰と録嗚未が“面攻撃”で圧してきたら、それこそ洛亜完たちは新人部隊狩りなんてやっている場合じゃなくなります。
ではでは、次回のキングダム予想を進めていきたいと思います。
キングダムネタバレ-騰軍の電撃作戦
まァ、電撃作戦って言葉自体は、厳密に違って、第二次世界大戦のドイツの戦いから発生ハズの作戦概念なのですが。
今回に於いて発動した、騰軍の攻撃が、洛亜完の側近が見て取っているように“全面攻撃”と表現されている事から、かなりその様態が近いんじゃないのかな?と考えてみた次第です。
魚鱗や錐行の一点突破では無しに、騰、録嗚未、隆国、干央の全武将がもともと一点突破を図れる強軍強ユニットであれば、全員で同時配列で攻撃を仕掛けることが出来る全面攻撃。
しかも、相手は格下であることが最初から分かっている韓軍です。
韓軍からしてみれば、ココから先、何処をどう守ったらいいのか?それこそパニックにまでなってしまうんじゃないでしょうか。
騰軍が一点突破を仕掛けてきたなら、まだ、深縦戦術だの、引き続き、新人部隊狙いだのといった、呉慶さんから続く、キングダム好評の側面攻撃である“すりつぶせィ”の類で応戦できたと思われますが…、
この点で、騰と録嗚未は仕掛けるタイミングも、非常に適切な瞬間を狙って来たものだと思います。
全面攻撃であればこそ、韓軍としては、どこから側面攻撃につけ込んでいけばいいのか?
それとも守備を優先したほうがいいのか?
これは、実際に現場で戦闘している指揮官たちから見てみても、相当、難しい判断になるハズです。
多分、側面反撃のポイントを割り出す以前に、『コレ、何処をどう守ったらいいのかわかんねーよ!?』みたいな感じになるんじゃないでしょうかね。
また―、
それこそ、騰が、このままファルファルし出しましたら…、
モブ韓兵『アイツが大将軍騰だ!止めろー!』
モブ韓兵『ヤツを討ては戦が終わる!行けー!!』
とか、そりゃまあ、モブ部隊がそれなりのリアクションを強いられることにもなりましょう。
当然、録嗚未ら他の有力武将の方面に対しても、それは同じでしょう。
しかし、韓の前線部隊が、この様に防御を兼ねて秦将討ち取りへと兵力を傾けだしたら、それこそ、唯一の韓軍にとっての勝機であった、新人兵狩りに傾ける兵力リソースも減る為に、より韓軍が勝利する確度が減ってしまいます。
また―、
当初、国家戦略上は“韓の戦力も出来るだけ温存”とか言っていた、昌平君たちですが…、其処を一旦、脇に置いて考えることが出来る騰の判断も、大いにリスペクト出来る点ではないでしょうか?
そこは戦争と戦闘については全権をゆうする六大将軍である騰が、“合戦になった以上、敵の命の温存についてまで構ってられるか。”と判断を下した以上、当然、優先順位をつけられて当然のことだからです。
昌平君が語っていた、『次の趙・魏との戦いに備える為、韓の国力を損なわぬよう勝利すべし。』と命じていた点については、英呈平原戦については、もう実際のバトルの上の話しなので、適用はなく、寧公主らに委ねられた"新鄭無血開城”に全てが掛かっていると考えるべきです。
ヨコヨコの移動で、韓軍の軍力重心が第二軍の博王谷軍にシフトしたと見切った騰が、守りは飛信隊に任せて、騰本軍をメインの攻撃軍に切り替えたという、これは比較的、単純な作戦ではありますが…、
こと、10万人規模の軍団の戦闘については、軍全体が一体になって運動し、その圧力を活かすためには、これくらい単純な作戦の方が、現実的です。
ましては半数、もしくはそれ以上が新人部隊で構成された秦軍なら、猶更の事でしょう。
キングダムネタバレ-洛亜完の迎撃
この状況で、洛亜完に残された手は何か残されているのか?
僕は正直、またまた急造武将の三人組でも作って、録嗚未・隆国・干央の前に登場させるくらいしか、方法が無いと予想します。(笑)
正直、神(作者)様が“それ”をやったとしても、読者的には『またか…、もう飽きたよ。』と感じる読者も多いでしょうが…、
古参のキングダム読者の中には、もう一周廻って、『はいはいw、今度はどんな急造ユニットが出てくるんだろう?』みたいな、温かい気持ちで待っている人もおおのではないでしょうか?
だがしかし―、
急造とは言え神(作者)様も新しいキャラクターを考案するほうがシンドイかもしれませんので、洛亜完自身の武力や機転で、騰軍の全面攻撃を凌ぐ方法についても考えたほうがいいかもしれない。
どうやって?
普通に考えたら、部隊の運用で、コレを守り切るのが当然です。
今回の騰のように、“余程の攻め時”と判断して総大将自ら先頭で戦う場合と違い、守る側の総大将が、自ら武力で迎撃にでるのは、流石にリスクがデカすぎるでしょう。
しかし、だからと言って何もしない、出来ないでは、騰軍に踏み込まれるたびに、ドゥンドゥンと韓軍の士気まで下がっていき、本当に立て直しが効かないほど横陣が損壊していきます。
実は隠し玉に、残存させて置いた“毒部隊”を投入するなどと云った展開があるとしたら、ココではないでしょうか?
吸ったダケで死ぬ粉末。
掠っただけで死ぬ毒矢。
皮膚に触れただけで死ぬ毒液。
毒ガス…、についてはどうやって噴射するんだ?って気もしますが、まァ、漫画なので、もしかしたらホントに出てくるか期待できるかもしれません。
広い平原での戦闘なので、いつでも何処でも効率的な毒兵器投入の効力を期待できるわけではない。
しかしながら、在る要程度、秦軍がどのように進んで来るのか予想しやすい状況なら、其処を目掛けて飛び道具で、ピンポイントに投入して、効果を発揮できると洛亜完側は考えるかもしれません。
ただ、それでも乱戦で見方を毒兵器に巻き込むことが出来ませんので、うまく、味方を移動させる必要はあるでしょう。
毒粉、毒液、毒ガスなどは、モロに風向きの影響をうけるので、相当、訓練した上での発射でないと、洛亜完軍は自滅してしまいます。
問題は、韓軍の兵士が『毒の巻き添えも上等!』と捨て身で戦ってくると厄介ですが、そこまでの覚悟や前提で、韓軍が練兵されているとは思えません。
もしそれだったら、最初から韓軍が弱兵などと列国から評価されるハズがないですし、なんでこんな弱い国になってしまったんだ?って話しになりそうだからです。
キングダムネタバレ-博王谷の攻勢
どうやって守ったらいいかすら分からん、洛亜完と違い。
博王谷のやる事は単純です。
彼のやる事は、とにかく、ここまで来てしまった以上、もう李信討ち取るしかありません。
中途半端に退却しても、ヨコヨコを残して逃げるだけになってしまい、その間、洛亜完本軍が大ダメージを受けてしまえば、何がしたかったのか分からなくなります。
博王谷が下手をコクとしたら、ヨコヨコと力を合わせて李信単体を討つべきなのに、ここで今更、飛信隊の他の武将を狙ったりしてしまう事でしょう。
この点に関して言えば、如何に、博王谷の直下部隊で、ヨコヨコと戦っている李信を完全に包囲できるかに全て掛っています。
満童さん率いる黒飛麃が博王谷に接近を仕掛けているので、ココで一定の戦力が削がれるとして、博王谷には、そこから更に迅速な対応が迫られます。
他の飛信隊の武将と、その部隊が李信に合流して来るからです。
というか、羌瘣らが到着してしまえば、博王谷はもう何も出来ません。
博王谷とヨコヨコにとって厳しいのは、既に戦力投入に踏み切ってしまった以上、ここで目的の戦果である、李信討ちを実現しなければ、洛亜完本軍を危険に晒してしまっただけになるという、リスクを抱えている点です。
なにより、洛亜完にとっても、博王谷にとっても、双方に痛いのは、ヨコヨコの移動が録嗚未にバレバレだった点。全て、コレに尽きるのではないでしょうか?
そもそもヨコヨコとその部隊が必殺ユニットであるなら、もっと秘密裏に動かすべきです。
敵の居ない、自陣の裏で移動すれば済む話でありますし…、
と、いうかですよ?
洛亜完さん…、『フッ、序盤でお前(李信の事)が前に出てくる事は分かっていた。』って、今回言ってましたよね??
だったら、最初から、ヨコヨコを博王谷の陣に配置して置いたら良かっただけじゃないですか??
その上で、李信を最初から狙うか、又は、李信より先にヨコヨコで他の飛信隊の有力武将を始末して、飛信隊の打撃力を削ぐことを目的とするなど、局面を作出する機会も作れたのですが…。
しかし、今更、そんなことを言っても仕方がありません。
この点、李信は、確かに録嗚未と騰が語るように…、
そう簡単に討ち取れる男ではありませんが、その反面で、非常に、その武力の発揮の仕方に“ムラ”が在ることも事実です。
なので、やり方によっては、ヨコヨコと博王谷のコンビで、李信を討ち取ることも可能であるように思えます。
そもそも、博王谷と李信(実際は河了貂)の指揮、兵団の運用は互いの本軍を正面と右方から挟撃に仕掛けるという点では同じでした。
しかしながら、この点で、飛信隊の満童さんと違いって、何故か、ヨコヨコだけは、李信に接近すら気付かれず、瞬間的に李信の真ッ隣に突然出現できるというワープに成功しており…、
(※しかも、先に挟撃に着手できたのは満童さんの方であるにもかかわらず。)
局地視点で云うと、明らかに挟撃体制について言えばヨコヨコと博王谷の方が、有利過ぎるほど有利です。
そして、ヨコヨコ以外にも、モブの騎馬兵が李信に複数人で攻撃着手していることもからも、李信包囲は時間の問題の様にも見えます。
博王谷がこのままヨコヨコを包囲作戦でサポートして、李信をモブ複数で消耗させ切った後に、ヨコヨコの全力攻撃を仕掛けたら、勝てそうな気がします。
ただ、それでも、現実問題、そんなに博王谷に時間は残されていないでしょう。
李信の周囲とて、味方の兵は居ますし、接近しつつある飛信隊の他部隊も存在します。
包囲を確実にすることを、その上で、李信の消耗を待つ時間が無い以上、博王谷は、この際、黒飛麃、満童さんの横撃に対する防御は捨て置いて、自ら李信に肉迫して、李信完全包囲の状態を完成させることを優先すべきです。
今、その場にいる数名程度の、李信の味方を自分から矛を振るい撃破、同時に、自らの戦闘で友軍全員の指揮も上げ、先ずは李信個人包囲を完成。
その後、捨て身で李信にしがみ着いて、ヨコヨコに自分ゴト、李信と一緒に切裂いてもらう位のことまで敢行したら、李信が本領を発揮する前に勝負を付けることが出来ます。
しかし、それだけでは決め手に欠けてしまいます。
李信の地力を考えたら、これでも50%程度の確率でしか李信は討てないでしょう。
何故ならば、正直いって、李信はこれまで、今回の戦程度の被包囲戦は、何度も経験してきている事と、真面目な真向勝負であればある程、その地力を発揮してしまう武将であるからです。
この点で、李信の実力が、ある種、“主人公補正”と呼ばれる状況に左右される“ムラッ気”に依拠していることが鑑みられます。
なので、真剣勝負とは真逆の、一見オフザケにも見える捨て身の戦法を取れば、博王谷は確実な勝利を得ることができます。
そのため博王谷は、李信討ちを少しでも確実なモノとするために、捨て身で李信に抱き着くとき、全裸で飛びつきに行けばイイと思います。
これなら高確率で李信の戦意を削ぐことにも成功するでしょう。
そうして、全裸突撃による李信の意表を突くことで、作戦の上で李信討ちの確率が50%であったものを、94%まで飛躍的に向上させることが可能になります。
以下、李信VSヨコヨコ&博王谷をシュミレート。
徐々にヨコヨコとの戦闘に慣れてきた李信。
李信『確かに、魏火龍ガイモウに匹敵する力だ。だがなァ、テメェの矛には大将軍の重みがねェ!!』
主人公補正でボルテージの上がる李信。
一方、自ら矛を振るい、李信の味方を蹴散らす博王谷。
率先して奮戦する博王谷に士気の爆上がりの博王谷兵団。
モブ韓騎兵『博王谷様!敵将李信の包囲、完成しましたッ!』
博王谷『よし。お前達よくやった。ここからは俺に任せろ!』
李信『くッ。(貂が見ているから問題無ェ、あと少し耐えたら、味方が来る。)』
そして―、
そのまま李信に挑むと思わせた博王谷ですが…。
ザッ…、ガシャガシャ。。
突然、下馬して、いそいそと鎧と服を脱ぎだす博王谷。
モブ韓騎兵『!?』
ガキン!
バキィ!!
ヨコヨコ『フィッ!』
李信『ルオオオ!』
ドゴォッ!!
博王谷『うわあああああああああ!!』
突如、李信に向い、諸手を上げてフルチンで全力疾走する博王谷。
李信『!?』
ギョロッ!
李信の一瞬の隙を、ヨコヨコが捕らえます。
ヨコヨコ『フィッ!』
次回のキングダムは、李信の意表を突いた博王谷の全裸特攻に、我らの李信が絶体絶命の代ピンチにィィィッ!!
そして、もう皆様、もうお判りでしょう。
次回で本年のキングダムが終わった後、新年明けの2025年、一発目のキングダムで、一体誰が李信の危機を救うのか…。
未だに低迷しつづける日本の世相を救うのも、最早、アノ男一人しかいません。
- キングダムネタバレ最新822話 以上 -
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。