(楊端和 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第20話から)
あの?楊端和の足もとに居るのって、間違いなく犬ではいですよね。
キングダム遼陽戦を見た後だけに(2018年9月時点)、山犬(狼)を見ると、遼陽犬戎を想像しちゃいますが、このときの楊端和もなんとなくロゾと似たようなことやってんじゃん。と思ってしまいます。
ちょこんと、地べたに正座する秦王政にを相手に、誰も聞きてもしないのに、前置きというか、彼のひっ迫した状況を話始めます。
多分、このときの楊端和もまだ、キャラ確立しきれてないですね。
そして、どうせ政がどうして自分のもとにやって来たのかなんて、分かり切っているワケなのですが、「会いに来た理由を話してもらおうか?」と切り出します。
楊端和と違って、前置きなく、『力を借りに来た。』と端的に堪える政。
この頃から、仮面のデザインが変わらない、楊端和の身辺兵、中に、トッヂ、フゥジ、ラマウジもこの時いたのでしょうか?
遼陽で激アツの戦いを繰り広げる彼らも、このときはまだ、政が真面目に答えているのに、嘲笑する所などは、なにやら多少、小物感が残ってます。
曰く、楊端和はアテが外れたな、お前(秦王である政)を裁くために連れてきたと答えます。
そして、ココで穆公(ぼっこう)去りし後の時代、彼ら山の民が受けた屈辱の歴史が語られます。
ってゆうか?
こんなに戦いの強い山の民の彼らに、よく攻撃で出来たな?昔の秦人??
で、キングダム本編読んでる人は分かるんですが、ここの政と楊端和の問答がカナリ熱いです。
自国の非を認めた上で、冷静に、自分を斬るほどの理由を明確に伝えます。
最近のキングダム、政のピンチってほとんどないから、剣を取らない戦いの迫力、政争の面白さ、思想の大きさと、それに負けない説得力をどう漫画で表現するか?って面白みが全然ないですね。
今、読み返すと、初期のキングダムの良さが改めてよく分かる。
そしてここで、信、貂、壁が人質姿で再登場。
彼らを一瞥した政の一言、
「…何をしているのだ全く。」
今読んでも、ジワリと来ます。(笑)
「るせー!ちょっとドジッただけだ!」
と、恥を重ねる信。
貂から首をはね落とされそうになったところで、ふたたび政の話が始まります。
そして、政の言葉なんか分からないハズですが、何故か、楊端和の号令があったにもかかわらず、動きを止める山の民の戦士。
『俺は、その痛みを十分知っている』
この一言で、場の空気が止まります。
そして、ここから政が王の玉座を奪還するところの真意が語られる場面は圧巻。
政「玉座は、俺の“路”の第一歩にすぎん。」
信「お、お前の路っていったいなんだ?」
いま、キングダムで描かれている、すべての激戦は、ココで宣言された所からスタートしています。
そして楊端和の凄いところは、政が初めて、王としての思想とビジョンを、キングダムという壮大な物語の中で、初めて語るに値する人物として生まれてきた点でしょう。
もちろん、主人公の信など差し置いて。
キングダム第21話 会談 考察
次回の考察⇒【キングダム第22話 盟 考察】
次回もキングダム王都奪還編の考察をすすめています。
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