( 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第634話 )
李牧軍、期待したほどではないですが、みんなに削られてどんよりです。
正直、また李牧のことを買いかぶりすぎていました。
前回の予想記事でこうすれば李牧軍だってまだ効率的に動けるよねって予想してみたのに、何全軍でノンビリ南下してんだよ。
ホントに急ぐ気あんのかよ?(泣)
歩兵や荷駄が伴えば行軍が遅くなるに決まってんだろ。
王翦だってホントに追い付いてしまってビックリだよ。
前々回のキングダムで、何故か王翦軍のバックを取っていたくらいの神速の行軍を実現した彼らだったので、さぞや巧妙な集合離散を繰り返しつつ秦軍の追撃から逃れるのかと思いきや…。
何も準備無しの単純なる全軍南下。
退却の段取りは事前に伝えていたとか豪語していた李牧ですが、殿を選任するわけでもないうえに、急ぐと言っている割には先行部隊を編成しているワケでもない。
途中でオウセン軍に背後を補足されてから、ようやく軍を分離して南下を急ぎましたが、それ最初からやるよね普通。
繰り返すようですが、事前に伝えていたという南下の手筈って一体、何を伝えていたのでしょうか?
ただ単に『南下します。』としか伝えていなかったのでしょうか?
自国内にもかかわらず、各戦地(遼陽、鄴、朱海平原)を遮断していると設定されている周囲の友軍との連携もゼロだったのでしょうか?
趙兵の皆さんにしても、単に南下してギョウに向かうってコトを知りたかったんじゃなくて、どのようにして王翦軍の追撃を妨害しつつ鄴に先行して桓騎軍を蹴散らすんですか?っていう具体的な作戦を聞きたかったでしょうに…。
あるいは、全軍で王翦軍のバックにワープするのにチカラを使い果たしてしまったのか?
それともワープに頼りすぎた結果として、純粋に軍隊としての行軍方法を忘れてしまったのでしょうか?
そして、周囲の友軍といえば、ヤハリのヤハリというか、当初からカンキ軍を取り囲んでいた王都圏の雑軍達がとうとう完全に消滅していましたね。
大事な部分なのでもう一度書きます。
桓騎軍を包囲していた趙軍が少なくなっているとかじゃなくて、もう完全に消えています。
あいつらとキチンと連携とれていれば勝てただろうに…。
神(作者)にしても、前回の桓騎と摩論の会話の中で尾喜一家なる哨戒チームを派遣させていた描写があったワケですが、これまで桓騎軍を包囲していたモブ趙軍がどうなったのか合理的な理由はどこにあるのでしょうか?
単に描き忘れただけなのか?
知らん間に桓騎軍が殲滅してしまったのか?
それとも連中は桓騎軍に包囲されている鄴の戦線放棄をしてしまうほど危機感のない連中だったというコトなのでしょうか?
それか、もしかしたら我々読者は試されているのかもしれません。
それじゃダメなんだ、キングダム愛が足りないんだ!
ホントのキングダムファンは読み返しても趙軍など見えない!
第519話を見ても第538話を見ても第555話を見ても桓騎の周りに趙軍は見えない!!
燐玉さんや雷土も別の何かと戦っているんだ!と解釈するべきなのでしょうか?
それともなんでしょう?
これも、無理くりのファンとしての脳内補完ですが、閼与、遼陽以外の都市に外交圧力、もしくは内部調略を施してあて、桓騎軍を包囲を解かせるとかが499話で王翦が昌平君にした以来だったのでしょうか?
え?これがSSS(昌平君サポートサービス)の答え?とかは流石に無いでしょうが、最終の戦略の決め手の部分まで、無いハズの兵糧が結構残っていたり、居るはずの兵隊が消えていたりといったようなミステリーが多すぎて、これだと熱心な読者ほど困惑するんじゃないでしょうか。
一応はこのあたり全域は王都圏なので趙王の息がかかっていて、鄴に集まっていたモブ兵団が撤収させられてしまったなどという風に、無理やりファンとして脳内補完することは可能かもしれませんが…、
いくら何でも李牧の人望がなさすぎやしませんか?(泣)
確かに、ここまで鄴周辺の他軍隊がすべて役に立たないなら、もう軍速を犠牲にしてでも朱海平原軍全員で南下するしか方法は無かったでしょう。
そして、終盤において両軍の兵力が明確にならないとこで、作品表現の自由度を高ているのは分かるのですが、神(作者)として「桓騎軍の周囲には最初から趙軍などは存在しなかった。」という事にするのが目論見だったとしたら…、
これまでの延戦長期化は、上記の桓騎包囲軍のモブ兵たちが読者の記憶から消滅するのを狙っていただけなのかという邪推まで湧いてきます。(笑)
早速、詳しく振り返ってみたいと思います。
キングダムネタバレ-16日目と17日目もロスした李牧軍
桓騎軍配下の尾喜一家の報告(※この時点で16日目)では、半日で李牧軍が鄴の到達するとの見立てもありましたが、何故か16日目に半日どころか丸一日かけても鄴に届かなかったばかりか17日目に王翦軍に追撃されている李牧軍。
おいおい?
昨日の16日目の間一体何をしていた李牧軍?
飛信隊たちが追撃到達したのは17日目だろ?
しかも、あれだけあっさりと朱海平原を全軍で脱出できたのに、なんで追い付かれてんだよ!?
つーか、雁門馬のスペックがよく分からん。
森林、山岳地帯の走破性は抜群だけれども、スタミナが無いとかそういう理解でいいんだろうか?
あるいは李牧の為に真面目に考察してみると、王翦軍の背後に回る為に一旦散開した軍を、公軍の為に再集合を経て編成していたがために時間を使い過ぎたのかもしれません。
いや?それだったらせめて移動しながら再編成すればよくない?
ダメだ、李牧が好きでも、もうフォローできねェ。
キングダムネタバレ-何が賢人なのか分からない趙季伯さま
『誰でもいい早くきてくれ、このままでは!!』
彼の何を何を見て李牧は「城主の趙季伯は賢人です。」などと思ったのでしょうか?
この城主は17日もの戦闘期間の間、一体何をしていたんでしょうか?
いや、王翦軍のスリーパー達に食料を焼かれるまではまだ仕方ないですが、主要食糧庫の放火時以降は何か手を討たなくちゃいけなったのでは?
例えばこの点でも、本来は城外で桓騎軍を外周から包囲していた友軍と上手く連携を取って、桓騎軍が消耗せずにはいられないように挑発や誘導を仕掛けるとか、まだやり様は在ったハズです。
現趙王の叔父さんなら、李牧とはまた違った説得力で王都圏からの出兵を促せたかもしれません。
やるだけのコトはやった上でのコノ状態なのでしょうか?
しかし、冒頭で記述したように、本来一番頼りにできるはずの、対桓騎包囲軍がいつの間にか消滅していたのですから、ホントに趙季伯が賢人だったとしてもショック過ぎて戦意喪失していたのかもしれません。
神(作者)エグいっスよ。
そしてネタバレ予想通りに、城内守備兵との戦闘および貴族居住区の襲撃が始まりましたね。
これでは当然、城内兵力を対桓騎軍に差し向けることはできません。
当然、桓騎軍は現在も損耗ゼロのまま鄴を包囲するだけで過ごせます。
キングダムネタバレ-結局、停止する李牧軍
李牧軍とて殿くらいは使うと予想はしていましたが、その予想は二つの点で今回のキングダムは上回っていました。
1つは李牧の殿が後手過ぎたコト。
2つは糸凌と倉央のコンビネーションです。
李牧としては、前回までのキングダムネタバレ予想の通り、最初から南下を急ぐ急行軍と王翦の追撃妨害を目的とする軍に分けていれば上記の通りの時間のロスは防げたハズです。【※もちろん対桓騎包囲軍が残っていたらの話なんですが。】
この場合の殿は作中で描かれているような南下しながらの殿などではなく、ホントに決死で足を止めての殿部隊でやっていたら足止めの効果も伴いつつ、半モブの雷伯にとって殿で丁度いいくらいの死に場所になったでしょう。
結果的には話のテンポは速かったので、良かったのですが、この点、李牧と言えど作戦の組み立てが非常に雑になってきているのが印象的です。
上記の通り、当初南下を予定していた中での作戦変更としての反転攻撃となると、これはもう軌道修正、兵にとっても「朝令暮改もう何回目だよ!!」とストレス極限なのは間違いないでしょう。
それを止む無くさせたのが倉央と糸凌の活躍です。
度々、殿の隙間を抜いて李牧軍の心臓を脅かした。と記載されているのですが、コレは分かるような気がします。
上記の通り、部隊の役目が明確ではなく、単に全員が進軍しつつ最後列の部隊が背中を向けながら止むを得ず応戦しているだけなのでどうしても隙が出来るでしょう。
この部分は細かいながらも上手い描き方だったように思えます。
イイとこ無しの飛信隊
李牧が反転に出たトキに倉央を除いて最も早く反応したのが蒙恬と王賁。
そして我らの主人公は…。
信…、オイオイ?キミって本能的武将じゃなかったんかよ!?(泣)
こんなん麃公将軍も飲まずにはいられねェだろよ!
しかも、蒙恬のアドバイスも信じゃなくて河了貂出そうとしているだけに、今の信じゃアテにならんと蒙恬が踏んでいたのでしょうか?
その河了貂が信に呼び掛けても『はぁ!?何言ってんだ?』とリアクションしているだけに、次ページで李牧の反転包囲術にやられた王翦軍って飛信隊も!?とかビビったのですが何とか同じページ下のコマで無事だったり。(汗)
『へへっ 選りすぐりの精鋭兵をなめんなよ!』と、とりあえず強気姿の信でしたが、今回の信も完全調子とは程遠い様子が伝わります。
キングダムネタバレ-王翦&桓騎の挟撃まであと少し♪
17日目の李牧軍の夜襲を経て、先鋒隊だけでも到着いした李牧軍。
フテカイの二名が李牧の脇を固めますが、彼らを待ち受けていたのはゼノウと雷土。
うん、こんな連中相手とかマジでカイネの方は剥かれるぞ!?
突撃した瞬間プーレイされるから止めとけって。
で、同時期に王翦を後方で足止めしていたのは紀彗の様です。
この点でも、以前からネタバレ予想してきたように、紀彗が王翦にテイクオーバー処理されるのが実現するか楽しみになってきました。
何気に、遼陽城の例があるのでとっくに鄴は開城していて、桓騎軍が城を占領しての挟撃を想像していたのですが、こうしてみてみると野戦迎撃の方が自然ですね。
また、倉央と田里弥が「俺たちの軍はたった一日した戦闘してないし。」とか軍力の保持性を語っていたので(参照:633話)、
それなら李牧本軍も倉央たちと同じ時間しか戦っていないハズだから、彼らも疲労は少ないハズと警戒していたのですが、流石に無傷で移動の疲労も無い桓騎軍と比べるとまたりませんね。
まぁ、しつこいようですが当初からいた桓騎包囲軍が消えているのは李牧にとって悲劇でしかないです。
ココで王翦は部下とも問答で、自分の勝因は若手の台頭という手駒の増加で李牧に勝ったと解説していますが、読者としてはようやくここまでストーリーが進んだかという想いでいっぱいです。
そして、引き続き王翦が『あの三人の戦いぶりが李牧の絵を狂わせた…云々』と解説しているのですが…、
これをもう少し深読みすると、李牧側では何故か全く若手が育たなさすぎるコトの反証でもあって、もう趙国内で少子高齢化でも発生しているの?と疑いたくなってくるレベルです。
で、ここで最後に鄴の城が開門。
出てきた住民連中をどう始末つけるかの問題も李牧的に発生してきましたね。
次週はこの住民達が李牧軍の旗を見て、「早く食べものくんろー!」とでも押し寄せる展開なのでしょうか?
あるいは、中途半端に解放軍が来たがために、趙季伯さんが「見ろ、李牧が来たぞ!」と早漏気味に開城してしまったのか心配だったりです。
― キングダムネタバレ最新634話 予想 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
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Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)
前回の予想⇒キングダムネタバレ最新第634話 秦軍と趙軍、南下作戦の全体像②
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