( 騰 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第639話 )
録嗚未がホントに死んでしまったら嫌ですが、のっけから騰と並んで再登場しているので、否が応でも期待してしまいます。
騰の録嗚未イジりに。
さて、李牧が投獄されてしまい、ギョウの現場は雷伯に指揮権がゆだねられた趙軍の面々。
一報で列尾にはコチョウ将軍と舜水樹が在陣していますが、李牧の見立てでは明らかに防衛力としては不足していることが分かります。
秦が列尾を奪取するために新たな軍を派遣してきて、なおかつギョウからも列尾に向けて出撃してくるためです。
しかし、こんなこと李牧でなくてもチョット考えれば誰でも分かることです。
問題はそこじゃなくて、李牧を更迭した以降、それに代替する同クラス指揮官が何で趙には居ないのかって話ですよね。
趙王も郭開もホントに趙なんてどうでもいいのなら、ここから先の趙攻略なんかヌルゲーでしかありません。
秦としても、もう、郭開と趙王の現在レベルの生活さえ保障してやるとでも交渉を持ち掛ければ、あっさりと外交交渉で領土割譲とか属国化とか簡単にできてしまうんじゃないでしょうか?(笑)
とは言え、そんな顛末では読者も納得できないに決まっているので、ここから先は、秦軍がどうやって勝つのか?と考えてネタバレ予想を進めるよりも、
むしろ最高指揮官が不在の趙軍が、どこまでどうやって騰軍&オウセン軍+カンキ軍に対して粘れるのか?
これらの裁量でどこまで現実的に対応できるのかという観点から今回の記事を進めてみたいと思います。
キングダムネタバレ-趙軍にとっての最悪
李牧以外が全員思考停止している…。
これが一番最悪な結果だと思います。
曲がりなりにも鄴周辺の趙軍においては、今のところ雷伯が李牧から後事を託されています。
前回の当キングダムネタバレでも、明らかに急造の半モブ将軍でしかない雷伯の活躍なんて誰も期待していない的な趣旨で趙軍の詰みを予想してみました。
また、今の人材で李牧の側近っていったら雷伯よりも馬南慈の方なんじゃないのか?的な所感も得た方も多かったハズです。
ただ、今回639話で李牧が郭開に『馬南慈と雷伯(秦軍への対策を)に伝えてほしい!』と叫んでいたくらいなので…、
この二人がきちんと普段から「李牧が居ないときにどうするべきか」などといったように、自分で考える訓練をしていたとしたら多少は秦軍に粘りを見せるかもしれません。
なので、ここからはもう少し彼らの立場を深堀して、現時点からどのような対秦軍施策を実行できるか考えてみます。
ネタバレ検証-初動対処で搬送妨害
先ず、最初に出来ればよかったことは、斉軍+秦軍の食料運搬の妨害でした。
最悪、斉から食糧を積んだ軍船がギョウ付近に接岸することまでは不可避だったとしても、前回の第638話時点においては、カイネとその周辺部隊には斉が水路で食糧を運んできたことが伝わっていました。
ギョウから出てきた秦軍が、一定の護衛部隊を伴いつつ、細長い輸送隊列を敷いて順次、船の積載食料の積み替えと、運搬業務に従事していたことが見て取れます。
この局面で、カイネの周辺部隊から雷伯に向けて何も報告は無かったのでしょうか?
流石にあったと思います。
しかし、結果的に初動対処で最低限の妨害が出来なかったコトは趙軍にとって悔しいトコロです。
今回のキングダム639話では、信が非常に興味深い事実を述べています。
曰く、『蒙恬から聞いたけど、半年分の食料が運ばれてきた―。』
これを、実質的な質量に置き換えて換算してみました。
仮に、一人分の1回分の食料をざっくり400gと仮定します。
これが1日2食と仮定して800g分で、王翦軍(5万)+桓騎軍(5万)で10万人分の食料の重さを考えると0.8kg×10万なので1日の兵糧が80トンになってきます。
そして信は現在鄴に約半年分の兵糧があると言っているので…、
80トン×約180日分=14400トンの物資が斉の船から陸揚げされて城内に運ばれたことになります。
既に輸送が完了しているとしたら…、
およそ4tトラックで3600台相当ある量の兵糧を、
一部の馬車と人手だけで城に運び込んだ王翦軍の能力が超絶凄まじいです。
なんで今まで李牧軍如きに苦戦していたのかが分かりません。
因みに、これはあくまでも少なく見積もった場合です。
本来的には食料の梱包材やら軍馬の馬草なども輸送物資に含まれるハズなので、さらに物資の積み下ろしの量や運搬の手間はかかると思います。
それなら秦軍の総勢10万人が黄河の岸辺に大挙して押し寄せて、みんなで受け取りに行けば、それなりスピードで運搬できたかもしれません。
しかし、王翦にとって斉から食糧運搬策は極秘中の極秘プロジェクトであったがために、直前になってようやく、軍の一部の輸送部隊に限って斉国軍船の接岸ポイントが知らされたであろうと考えられます。
実際にその点もキングダム第638話で、細々と運搬作業に勤しむ運輸部隊の描写を見ると明白です。
なので、正味で考えると秦軍の輸送部隊がどれだけ優秀で夜通し食料搬送を行ったとしても…、彼らだけで半年分全てを食糧を運び込むのはカナリ難しいのではないでしょうか?
なので、王翦がそれなりに護衛を伴わせて急いで食糧の搬入を実行させたとしても、細長く長蛇仕切った隊列にバナンジとフテイが独断でもいいので、雁門馬部隊を突撃させれば、カナリ大部分の食料の搬入を阻止できたのではないかと考えます。(※むしろ独断かつ即断があるべき姿ですよね。)
ネタバレ検証-搬送妨害も手遅れか?
ところがですよ…。
信の口ぶりを読み込んでみると、王翦軍はこの推定約1万5千トン以上もあるハズの軍需物資を…、
どうも既に鄴城内へと完全に運びきってしまっているかのような様子で語っているのが分かります。
これは王翦軍の輸送担当者たちの能力がスゴすぎるのか?
それとも、カイネや雷伯の反応が遅すぎただけなのか?は分かりません。
しかし、信本人は単に蒙恬から話を聞かされただけなので、実はまだ、蒙恬が言う“半年分もあろうかという兵糧”が陸続と黄河の岸辺から運ばれ続けているだけなのかもしれません。
趙軍としては秦軍の食糧運搬がまだ完了していないか早急に確認する必要があります。
多分っつーか、ほぼ高確率で…、
何故か秦軍は上記の大質量輸送を即時納品していそうな気がしますが、まだ趙にも微かに希望がないでもありません。(笑)
急げフテイとバナージ!?趙の未来は君たちの乗る雁門馬にかかっているぞ!
キングダムネタバレ-王都圏の包囲維持
結果的にギョウの秦軍に半年分の食糧が備わることになっても、
李牧の言う通り列尾を死守出来れば半年後に持久戦で趙が勝つという顛末を発生させるコトも可能です。
そしてその間は雷伯たちはギョウを包囲し続ける必要があります。
ネタバレ検証-ここからの鄴包囲網
桓騎軍が大部分が住民だった時のギョウと違い、ほぼ全員が戦闘要員で構成された秦軍を包囲するのですから距離感が難しいです。
近づき過ぎると迎撃を喰らい、遠巻きに薄く包囲しても弱点部分に各個撃破を喰らう可能性があります。
相手は王翦ですから挑発して、小出しして来た戦力を袋叩きにして削っていく作戦なども効きそうにありません。
水源を断つなども有効かと思うのですが、出来るなら桓騎がとっくに実行できるハズです。
なので、最低限できる施策としては、遼陽と列尾に向けて連携させないのを第一目的としつつ、
コレ以上は斉からも物資を運べないように、警戒網も広げておくという相反する軍の動きが必要になってきます。
とは言え李牧が望んだように、雷伯と馬南慈が周辺軍に呼びかけて王都圏南部の防衛力に兵力を割り振ってもらう…。
なんて影響力までがあるとまでは考えられません。
ネタバレ検証-将軍が3人もいる。
ただし、冷静になって考えてみると、バナージや雷伯であっても一応は将軍職なので、他の持場の将軍に働き掛けるコト自体は不可能ではありません。
ましてや李牧一派の雁門を含む、北部系列の将軍同士であるならある程度は顔が効くコトも考えられます。
いや?そうじゃなかったら一体誰が君のコトを「雁門の鬼人」とかって呼んでるんだよっ!?って話じゃないですか。
また、燕と外交的には剣呑ながらも既に司馬尚が抑止力として効力を発揮し、オルド軍を領土外まで押し出した直後であるコトを考慮に入れれば、
暫しの期間、北部軍を一定規模で南下させるのも可能じゃないかなとか考えられます。
また、そう考たら李牧がいなくても、馬南慈、紀彗、雷伯と言ったように将軍クラスの人材が3人いるワケですよね…。
紀彗などを例にあげると自分の領地持ちの武将もいるワケですから、ある程度は戦闘畑だけでなく、
領主間でやり取りを進めるうえでの行政実務的な裏付けもあるハズです。なので、王都圏の防衛網を再構築するのも、あとは本人の努力次第のような気がしてきます。
李牧が居なくったってそれなりに自分で取組んでみるべきことが結構あります、この三人。
振り返ってみれば黒羊戦でも大将の慶舎が死亡してなお、
金毛さんが中心になって自軍の大将死亡という事実を秦軍に隠したまま戦線を維持し続けました。
そう思うと、なおのこと金毛さんはホントにマトモな将軍だったと言えるのですが…、
ここまで状況を趙側に立って分析してみても、やはりあの3人が自分から能動的に王都圏の防衛網を李牧抜きで再構成する姿まではどうしても想像しにくいですよね…。
ネタバレ検証-人材の育成で既に負けている。
理由は、李牧抜きで自分で考えたことがホボ無さそうだから。(笑)
事実として朱海平原戦での戦い方を振り返るだけでも明白です。
王翦は基本、信や蒙恬、王賁に対しては大まかな指示を与えるだけでほったらかし。
結果、各自が苦しみぬいて実質将軍クラスの実力に覚醒しました。
対して、李牧は部下の仕事に対して何が何でも介入してきます。
紀彗に対しては対麻紘へのダイレクトワープ。
馬南慈に対しても、中央軍を放置してまで亜光の戦闘スタイルを直接観察しに来ては、献策しに行ってやったりと…。
やっていることが何処か中小企業のワンマン社長のような事業運営スタイルに見えてきます。
すでに、前回のコメント欄にもご意見をいただいているのですが…、
これでは李牧の部下は育ちません。
見方を変えれば実績も手柄も全部が李牧ですよ?
ややもすれば実力ある部下ほど、嫌がって彼の下を去っていく可能性すらあります。
とは言え李牧軍は対田里弥軍などにおいて、小隊レベルでは各自判断で戦術を発動して機動防御などを展開しているあたり、直下軍としての教育能力は高いように思います。
逆に、それ以上のレベルの人材育成にはまるでセンスがないのかな?と言う感じでしょうか。
これは我々現代人の仕事で例えて考えてみればわかりやすいかもしれません。
直下店舗のバイト教育などは非常に優秀で売上高や予算にもカナリ貢献するスタッフだったけれど…、
本部長クラスや事業部長などに引き上げてやったにも拘らず、相変わらず現場ばかり回るだけで、より高度な会計やマネージメントの勉強はどうも身につかないタイプの社員っていませんかね?
それこそ、フテイやカイネなどを手元に置くだけで、信と違って独自の軍歴を積ませても来ていない事実をとっても、
まさしくバイトのリーダー教育ぐらいの尺度でしか人材育成を考えていないんだろうなという気がします…。
キングダムネタバレ-コチョウ将軍、列尾城の改修はやったか?
秦軍が一度占領した列尾をすてて、序盤から再封鎖したコチョウ将軍ですが…、
彼が列尾を占拠して約3週間近くの時間が経っているワケです。
また、途中で舜水樹の南下軍という人手も加わったこともあります。
気になるのはコチョウ将軍なりに、ワザと弱く作られていた列尾城を今度は強固な防衛拠点として改修するだけの努力をしていたのでしょうか?
朱海平原戦の決着や、鄴の陥落という事実が無かったとしても、進行に失敗して必死こいて逃げようとする秦軍を王都圏で包囲して全滅させるという目算もあったハズです。
ですから、コチョウ将軍としては、どの道列尾を強固な包囲ラインとして再構築する必要があったハズなので、
李牧が朱海平原で戦っている間も、改修工事として列尾を強化するだけの、必然性と時間があったコトになります。
コチョウ将軍が最低限、列尾の改修を施していたのなら、趙にも勝機が見えてくるかもしれません。
舜水樹軍が加入して兵力は14万弱の規模で、それに伴って城という防御拠点で戦うワケですから有利点は残ります。
ネタバレ検証-列尾に籠っても意味なし
とは言え、よく考えてみたら、列尾城を改修したトコロで、持久戦になってしまえばあ明らかに列尾のコチョウ軍&舜水樹軍の方が圧倒的に不利なコトが分かります。
何故かというと、李牧が予想しているように今度は列尾が鄴と秦国と遼陽の三方向から包囲されている状態だからです。
また、この場合でコチョウが列尾に籠城を決め込んでも、さらに状況が悪化します。
もともと秦軍に放棄してその後、5万程度の趙軍が占領しただけの城に、予想に反して舜水樹が9万近くの軍を伴って入城してきたからです。
言い換えれば、もともと5万人程度の守備兵力分の備蓄しか用意していなかった、拠点に突然、頼んでもいない9万人の援軍がきたようなものなので、
彼らが秦の連合軍に包囲されれば持久戦としても一巻の終わりだと思います。
なので、コチョウとしてはこのまま雷伯と馬南慈たちが王翦を最低、半年間王都圏に封印してくれることを願いつつ、西方から来る新たな秦軍(騰軍)の対処だけに専念したいというのが理想になります。
コチョウと舜水樹たちからしてみれば、李牧が更迭されたという事実がキチンと伝わっているかも重要ですが、カイネやら雷伯がその連絡すら忘れていたら悲劇です。
また、騰軍が列尾に迫っているコトも、秦軍含めてまだ誰も察知していないので、コチョウと舜水樹の意識事態も、秦本国側ではなく敵の封鎖の意味も込めて王都圏側に意識が傾いているコトだと思われます。
そして同時に、神(作者)としても対魏戦の要として配置していた騰を動かすにしても、呉鳳明の侵攻リスクは計算しているハズなので、列尾の戦は短期に終わらざるをえないでしょう。
騰の参戦は、形勢不利の判断を下したコチョウ将軍が、列尾を放棄して戦場を脱するまでの極めて短期間の投入であると考えることが出来ます。
舜水樹なんかも、自分の命を捨ててまで趙を守るような奴でもないと思います。多分逃げるでしょう。
誰が騰にファルされるかを考えたら、むしろ公孫竜の方が心配です。
それかいっそのこと、列尾は戦闘シーンすら無くてイキナリ列尾の城壁の上に立った騰と録嗚未が描かれて…、
騰『録嗚未の命を無駄にすることなく、列尾を落すことが出来た。』
録嗚未『コラ#』…で終わりかもしれません。
まあ個人的な本音を言うと、いつも小綺麗に勝とうとする舜水樹あたりを録嗚未が力技で蹴散らして。
コチョウに向かって騰がファルファルで迫ってマジビビリさせるくらいの絵は期待してますがね。(笑)
次週のキングダム公開まで…。
さて、ここからは来週までの暇つぶしの話です。
毎週毎週、我々はキングダムを読むためにヤンジャンを買うので他の漫画や娯楽に金をかける気が起きません…。(笑)
次週、キングダム第639話が公表されるまで、とりあえず他の何かで暇つぶしがしたい人には、
映画、ドラマ、アニメなど充実してて、マンガ、ラノベ、書籍、雑誌なども豊富で見放題のU-NEXTで待機するもいいんじゃないでしょうか。
作画がカナリ微妙なキングダムアニメ第1期や…、
逆に一気に絵が良くなってけっこう見れるアニメ第2期なんかも、レンタルで金をかけずにここで見てしまうもアリ。
映画版もワザワザ映画館まで行ってまで見る気がしなかったケド、やはりファンとして義務的に見ておかなくてはアカンかな…、
とか悩んでいる人もココで無料期間のウチにサクッと見てまうでいいと思います。
― キングダムネタバレ最新639話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
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