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キングダム最新第888話ネタバレ&考察|カイネの妹カイヤ判明!李牧さんと郭開、趙国内戦の火種

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前回、趙軍の捕虜となり、絶体絶命の状況に追い込まれた河了貂。

今回は、そこへ駆けつけたカイネの救出劇から始まります。

そして物語は、単なる河了貂救出だけでは終わりません。

カイネと趙忽軍の対立を通じて、郭開派閥と李牧さん派閥の亀裂が、いよいよ軍内部でも露骨に表面化。

さらに後半では、これまで明かされていなかったカイネの妹「カイヤ」の存在が判明します。

キングダム初期の読み切り『李牧』を知る読者にとっても、非常に重要な回になりました。

それでは、第888話の内容から振り返っていきましょう。


河了貂を救ったカイネ

趙軍に捕らえられた河了貂が、趙兵たちからその身を汚されようとした、まさにその瞬間。

間一髪で割って入ったのがカイネでした。

河了貂の上に乗っていた兵士を殴り飛ばし、

「離れろ獣共が」

と、河了貂を守るように兵士たちの前へ立ち塞がります。

ところが、趙忽軍の兵士たちはカイネの顔を知らなかったようです。

突然現れて邪魔をしてきた女に対し、兵士たちは殴りかかります。

カイネも剣を抜かず、素手で応戦。

何人もの兵士を戦闘不能にしますが、相手は複数。

さすがのカイネも攻撃を受けます。

それでも倒れることなく、河了貂の前に立ち続けるカイネ。

ついに兵士たちは剣を抜き、

「どこの誰だか知らねェが、もう生きて出れねェぞ」

と殺気を向けます。

するとカイネも、

「よし、抜いたな」

と確認してから、自らの剣を抜きます。

一歩も引かないカイネを前に、さすがに兵士たちも異変を感じ始めます。

「お前は何者だ、階級を言え」

と問いかけますが、カイネは、

「今さら何だ。かかって来い」

と剣を向けます。

そこへ、ようやくカイネ軍の兵士たちが到着。

「その人は李牧軍のカイネ将軍だ」

「李牧さんの側近のお一人でもあるぞ」

と正体を明かします。

相手が将軍、それも李牧さんの側近だと知り、趙忽軍の兵士たちは戸惑います。

しかし、ここからさらに面倒な人物が登場します。

趙忽軍副将、趙備明です。


カイネVS趙備明

騒ぎを聞きつけた趙備明は、カイネに問いかけます。

なぜ自分たちの陣営へ勝手に入っているのか。

そして、自分たちが捕らえた河了貂に何の用があるのか。

これに対してカイネは、

捕虜への暴行は、趙国宰相にして軍総司令である李牧さんによって固く禁じられている。

自分は軍令を無視している趙忽軍の兵士たちを諫めているのだと説明します。

しかし趙備明は悪びれません。

部下たちが行っていたのは、

「尋問の一種」

だと言い張ります。

当然カイネは、

「これのどこが尋問だ」

と反論。

趙忽軍副将である趙備明にも、後日、軍律違反の責任を問うと警告します。

ところが趙備明は、

「ご自由に」

と余裕の態度。

そして、ここで今回かなり重要な話が出てきます。


趙忽軍は郭開派――趙国内部の亀裂

趙備明によれば、趙忽軍は王都正規軍。

つまり、

郭開の傘下にある軍

と考えてよいとのこと。

そして郭開と李牧さんは政敵です。

趙備明はカイネに対して、そんな相手へあまり無茶をすると、後々、主である李牧さんに迷惑をかけることになると警告します。

敵の捕虜一人のために、他軍の陣営へ無断で入り込み、暴れ回った。

軍律を犯しているのは、むしろカイネの方ではないか。

しかし、それでもカイネは退きません。

「とにかく、この捕虜はここへは置いておけぬ」

として、河了貂を李牧さんのもとへ連れていこうとします。

当然、趙備明は拒否。

河了貂は趙忽軍が捕らえた手柄であり、それを強奪する権利などカイネにはないと主張します。

一歩でも河了貂を牢から出せば、カイネたちを斬る。

両軍、一触即発です。

趙備明の側近からは、

「ここで殺して埋めれば分からないのではないか」

という声まで出ます。

対するカイネ軍も、城外には自分たちの軍勢が来ており、ここでカイネたちが行方不明になればすぐ発覚すると牽制。

完全な膠着状態になります。


「ならば私が牢内に残る」

やがて趙備明は、

「明日には趙忽様が戻られる」

と告げます。

そして河了貂には、その後、本格的な尋問が行われる。

命がけの尋問になるだろうと。

それを聞いたカイネが、思い切った行動に出ます。

河了貂を牢の外へ出すことが問題なら、

自分が牢の中へ残る。

捕虜への暴行を防ぐため、何があってもここから退かない。

趙備明も、さすがに理解できません。

なぜ、そこまで河了貂のために必死になるのか。

河了貂は敵であり、しかも飛信隊の軍師です。

親戚なのか。

それ以上の関係なのか。

もし敵軍の中心人物と繋がっているなら、それ自体を問題にしなければならない。

しかしカイネは、

「お前には関係のないことだ」

と退きません。


李信と蒙恬を見失った趙軍

ただし、趙備明の指摘にも一理あります。

現在は秦軍との戦争の真っ最中。

しかもカイネは、万の軍勢を率いる将軍です。

カイネ軍の兵士からも、現在の戦況について報告が入ります。

なんと趙軍は、

李信と蒙恬を見失っていました。

特に危険なのは、蒙恬が本軍へ戻り、楽華軍が復活すること。

そうなれば、この一帯で再び戦闘が発生する可能性があります。

カイネ軍としても、急いで持ち場へ戻らなければなりません。

それでもカイネは退きません。

燕隼に命じ、早朝まで待機した後に持ち場へ戻ること、そして本軍については先に戻して展開させておくよう指示します。

カイネ自身は河了貂のもとへ残ることを決めました。


「今は邯鄲の風向きが良くない」

やがて趙備明も、これ以上話しても無駄だと判断。

衛兵へ、

河了貂を外へ出そうとしたらカイネを斬れ、

と言い残して去っていきます。

当然、趙忽軍側の人間たちは納得できません。

李牧さんの側近とはいえ、他軍の人間にここまで好き勝手をさせてよいのか。

すると趙備明が、非常に重要なことを口にします。

現在、

邯鄲の風向きが良くない。

民衆からの李牧さん人気は、今が最も高い。

つまり現在は、郭開側の方が弱い。

だから今は耐えるべき時だというのです。

しかし、いつか風向きが逆転すれば――。

その時にはカイネを捕らえる。

趙備明は、そんな強烈な敵意を口にします。

郭開派と李牧さん派。

これまで宮廷政治として存在していた対立が、軍の現場でも完全に可視化されてきました。


「死んで欲しくないお前が敵なんだ」

趙備明たちが去った後。

河了貂はカイネへ謝ります。

自分のために軍内部で揉めることになってしまった。

そして、

「ありがとう」

と感謝します。

ところがカイネは震えながら、河了貂の肩へ手を置きます。

何もありがとうじゃない。

自分は河了貂を助けられない。

明日になれば、もう――。

そしてカイネは涙を流します。

なぜ、あんな連中が同じ趙軍の味方で、

死んでほしくない河了貂が敵なのか。

それに対する河了貂の答えは、

「仕方ないよ。これが戦争なんだから」

というものでした。

今回のタイトルである「戦争」。

敵と味方という線引きと、人間同士の感情が一致するとは限らない。

その部分を真正面から描いた場面です。


カイネには妹がいた――その名は「カイヤ」

そして夜が更けます。

河了貂とカイネは、牢の壁にもたれかかりながら話を続けます。

河了貂は改めて、なぜカイネが自分に対してここまでするのかを尋ねます。

敵である自分のために、明らかにやり過ぎている。

するとカイネも、

自分自身、ずっと不思議だった

と語ります。

河了貂のことになると、なぜか放っておけない。

そして今回、ここへ来る途中で突然思い出した。

自分には妹がいた。

名前は、

カイヤ。

子犬のように、いつもカイネについて回っていた妹でした。

カイネは、知らず知らずのうちに河了貂と妹を重ねていたのかもしれません。

特別似ているわけでもない。

それでも、なぜか河了貂を放っておけなかった。

そしてカイネは、自分が妹の存在そのものを忘れていたことにも気付きます。

あまりにもつらすぎる記憶だったから。


雁門――李牧さんが来るまでの暗黒の地

河了貂が、

「北の雁門の話?」

と尋ねます。

カイネは肯定します。

妹カイヤは、ひどい殺され方をした。

そして失ったのは妹だけではありません。

周囲の人間も、家族も、次々と失っていった。

抗いようのない獣の大波が押し寄せ続ける。

死。

恐怖。

苦しみ。

痛み。

カイネにとって、かつての雁門とは、

まさに暗黒の地でした。

そう――。

李牧さんが赴任してくるまでは。

ここで第888話は、雁門時代の記憶へと接続していきます。

では、ここから考察です。


考察ポイント① 趙備明さん、そこはもっと李牧さんを煽らないと!

さて、今回の展開。

大きな方向性としては、これまで予想してきた通りでした。

いよいよ表面化してきたのが、

郭開派閥 VS 李牧さん派閥

という、趙国内部の緊張関係です。

趙備明自身が、趙忽軍は王都正規軍であり、郭開の傘下にあると明言。

さらに現在の邯鄲では民衆からの李牧さん人気が非常に高く、逆に郭開側が弱い立場にあるため、今は耐えるべき時だと判断しています。

うん。

確かに策士っぽい。

策士っぽいんですが――。

趙備明さん、おしい!!

そこはですね??

「李牧派閥が邯鄲で優勢だから、今は様子を見る」

じゃないんですよ。

むしろ、ここまで李牧さんの人気が高まっているなら、

それを利用して趙王様の疑心暗鬼を煽る絶好の機会でしょうww

以前から予想している姚賈の動きみたいに、

趙備明

「ウオオオオオーーーーーーーー!!!!

キング李牧ゥ~~!!

俺たちの大王www」

くらいやらないと!!

民衆の李牧さん人気が高まっている。

軍内部にも李牧さんを支持する人間が多い。

しかも、その李牧さんの側近であるカイネが、郭開傘下の王都正規軍へ単身乗り込んできて暴れている。

こんな材料が揃っているなら、

「李牧さんの権勢が大王を凌ぎつつありますよ」

という方向へ持っていくべきでしょう。

うーーーーーんww

趙備明さん。

策士然としておりますが、まだまだ姚賈や昂クンと比べたら、

甘い甘いww

郭開派閥と李牧さん派閥の権力闘争へ本格的に持っていくなら、むしろカイネによる過剰暴行事件をでっち上げるくらいの勢いが必要です。

趙忽軍全員、そして趙備明さん自身も鎧を脱ぎ捨て――。

お互いに殴打!!

顔を腫らす!!

服を破る!!

そして全員で狂言開始です。

趙備明

「李牧殿! これはどういうことでござるか!?

我々は河了貂さんと穏やかにお茶でもしながら尋問しようと思っていたところ、突然カイネ殿が乱入してきまして……。

発狂したように全員へ殴りかかってきたんです!!

しかし、李牧殿の側近であるカイネ殿とあっては、我々も抵抗するわけにはいかず……。

一体、何が何やら……。

うううううう(泣)

主要な将校は再起不能。

おかげで飛信隊への追撃すら、ままなりません。

李牧殿!!

一体どうしてくれるんですか!!

しかも、部下たちが心に負わされた傷はどうすればいいんですか!?

PTSDですよ!?

彼らの家族に、私は何とお詫びすればいいんですか!?」

カイネ

「はあ!?

ふざけんな貴様ァ!!」

趙備明

「ひっ……ひいい!!

その態度ですよ!!

大きな声を出さないでください!!」

李牧さん

「か、かかか、カイネ……。

そ、それは本当ですか……?」

カイネ

「ちょ、李牧様ァ!!

あんた、どんだけイノセントやねん!?」

――これですよ。

趙備明さん。

ここまでやったら、アンタ歴史に名を残せましたよ。

カイネが敵軍の重要人物である河了貂を守るため、郭開派の軍営へ勝手に乗り込んできた。

これは単なる軍律違反として処理するより、

「李牧さんの側近が王都正規軍を襲撃した」

「しかも李牧さんの政敵である郭開傘下の軍を狙った」

という政治事件に仕立てた方が、よほど破壊力があります。

そして何より、今後の趙国に待っている史実を考えれば――。

李牧さんに必要なのは、戦場での敗北ではありません。

趙王から、

「こいつ、俺の地位を狙ってるんじゃないか?」

と思われることです。

だからこそ今回、李牧さんの人気が高まっているという材料まで把握していながら、それを利用せず、

「今は耐え時」

と引いてしまった趙備明さん。

いや~~~。

惜しすぎますよ、このチャンスに!!


考察ポイント② カイネの妹・カイヤ――そして『李牧』への回帰

そして今回、もう一つ非常に大きかったのが、

カイネの妹・カイヤの存在です。

ここは、さすがに茶化すことはできませんね。

今回の話は、キングダム初期の読み切り作品で、雁門時代の李牧さんを描いた『李牧』へ回帰していく流れになっています。

これは古参読者ほど、

「ここに来て、そこへ接続するのか!」

と感じるところではないでしょうか。

読み切り『李牧』では、現在とはまた違った雁門時代の李牧さんとカイネの関係が描かれていました。

李牧さんも当時、カイネの友人からの讒言によって更迭されたりしていますし、カイネと李牧さんの関係も、最初から現在のような絶対的な信頼関係だったわけではありません。

むしろ、最初はかなりギスギスしていましたからね。

そこから現在の二人へ至るまでに、カイネ自身がどれほどのものを失ってきたのか。

今回明らかになった妹・カイヤの存在は、その空白を埋める話でもあります。

カイネは、河了貂を見ると何故か放っておけなかった。

本人にも、その理由が分からなかった。

しかし今回、ようやく思い出します。

自分には、いつも子犬のようについてきた妹がいた。

その妹の名前が、カイヤ。

あまりにもつらい記憶だったため、自分でも忘れていた妹の姿を、知らず知らずのうちに河了貂へ重ねていたのかもしれない――。

これは、カイネが河了貂へ固執してきた理由として、かなり説得力があります。

嫌な記憶を掘り起こすことにはなってしまいましたが、ともあれ今回、趙忽軍による河了貂への暴行はいったん止めました。

大丈夫ですよ、カイネ。

もちろん、カイネには将軍として飛信隊を追撃しなければならない責任があります。

河了貂一人のために牢屋へ居座っている場合なのか、という趙備明の指摘も、軍事的には分からなくもありません。

ただですね――。

なんか問題指摘してきている趙忽軍だって、飛信隊を追撃してないじゃないですかww

しかも、カイネだけではありません。

傅抵もいる。

紀彗もいる。

馬呈もいる。

あれだけ趙軍の将校が揃っていて、

なんで飛信隊を逃がすのか、読者目線では意味不明のレベルです。

そう考えると、カイネ一人が河了貂と一緒に牢屋で待機していることなんて、

誤差です、誤差。

むしろ李牧さん目線で考えれば、現在の本当の問題は別でしょう。

飛信隊・李信と楽華軍・蒙恬。

この二人のために、趙軍は邯鄲間際まで防衛ラインを全軍規模で後退させてしまいました。

問題は、

これ、どうやってリカバリーするんですか??

という話です。

秦軍を迎撃するために構築していた防衛線そのものが大きく動いてしまった。

李信と蒙恬は見失った。

趙軍自身も、蒙恬が本軍と合流して再び戦線を形成することを警戒しています。

となれば正味の課題は、

「ここから防衛ラインを書き換えられるのか?」

でしょう。(笑)

カイネが一晩牢屋にいるとか、そんな話をしている場合ではありません。


カイネと河了貂は、そもそも戦場にいるべき人間なのか?

……とはいえ。

今回のカイネと河了貂を見ていると、改めて思わされることがあります。

うーーーーーん??

つか、この二人……。

李信や李牧さんとは、根本的に違うんですよね。

天下の大将軍を目指して戦場を駆け上がってきた李信でもなければ、趙という国家を背負って戦争そのものを動かしている李牧さんでもない。

カイネも河了貂も、突き詰めれば、

自分の居場所を求めた結果として、戦場にいる人間です。

カイネは李牧さんの傍にいるために将軍となり、

河了貂は飛信隊という自分の居場所にいるために軍師となった。

だからこそ今回、二人が牢屋の中で向き合っている姿を見ると、

そもそもこの二人、本来は戦場にいるべき人間じゃないんじゃないか??

ということを、改めて認識させられます。

そして――。

なぜ、このような悲劇が発生してしまったのでしょうか。

答えは簡単です。

これも全部、昂クンが歴史の表舞台に出てこなかったからですね。


昂クンがあと15年早く生まれていれば……

カイネは、雁門へ襲来する匈奴たちを、

「獣の大波」

のような存在として語っています。

抗いようのない敵が押し寄せ、家族も仲間も次々と失われていく。

死と恐怖と苦しみと痛みしかない世界。

なるほど。

それなら、なおさらです。

雄度という観点から見れば、昂クン一人を高台に置いておくだけで……。

瞬殺です。

いや。

戦闘すら必要ありません。

高台に立つ昂クン。

千里先から見える、巨大なチンポッ!!

しかも、雁門の彼方から中原を目指して押し寄せてきた匈奴たちは、その存在を視認するよりも先に――。

本能レベルで察知。

「この先には、入ってはいけない。」

動物としての生存本能が警鐘を鳴らし、全軍撤退。

昂クンの存在する世界線では、匈奴が中原へ侵入すること自体、不可能だったでしょう。

戦争なし。

襲撃なし。

虐殺なし。

当然、カイヤも死なない。

カイネも妹を失わない。

李牧さんが雁門へ赴任してくる以前に、

昂クン一人で北方問題は解決していた可能性があります。

ああ……。

昂クンが、あと15年ほど早くこの世に生まれていれば……。

カイネの悲劇もなかったでしょう。

――次回、第889話。

今回のラストから考えれば、いよいよ雁門時代の李牧さんとカイネの過去が、本編で掘り下げられていくのでしょうか。

読み切り『李牧』との接続も含めて、かなり楽しみなところです。

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