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【キングダム889話ネタバレ感想】カイネの壮絶な過去と李牧さんの原点!雁門の悲劇を防げたのは昂クンだけだった!

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今回のキングダム889話は、カイネの壮絶な過去と、彼女が李牧さんに出会った当時のお話です。

カイネから「匈奴のことは知っているか?」と尋ねられた河了貂。

河了貂は、楊端和率いる山の民軍が秦軍に参入していることから、少しは知っていると答えます。

しかし、カイネは、それは似ているようで全く異なるものだと否定します。

匈奴の世界は山界ではなく、北の広大な大地。

その世界がどこまで広がっているのか、どれほど巨大な集合体なのかさえ、誰にも分かっていません。

とにかく巨大な騎馬民族であり、北の地を襲っては、そこにある全てを奪っていく存在でした。

その残忍さ、邪悪さは、カイネが聞いている西の山の民とは比較にならないほどだったそうです。

ところが、王都邯鄲の中央政府は、他の六国との争いに忙しく、匈奴への対策を北方の人々に丸投げしていました。

当然ながら、北部の戦力だけで、あの巨大な匈奴を止めることなどできません。

つまり、北は見捨てられた地だったのです。

そして、カイネは、まさにその見捨てられた地で生まれ育ったのでした。

趙国最北の地・雁門で起きた悲劇

舞台は、趙国最北の地、匈奴との国境に位置する雁門。

それでも、カイネたちは匈奴による凌辱に対して、必死の抵抗を続けていました。

ある日、匈奴による襲撃の報せを受けたカイネは、馬南慈らとともに、襲撃された場所へと急行します。

しかし、彼女たちが到着したときには、すでに集落は陥落していました。

そこには、匈奴によって蹂躙された凄惨な光景が広がっていたのです。

そして、そのような状況の中、さらに別の匈奴が現れたという急報が届きます。

しかも、襲撃された場所の近くには、カイネ自身の集落がありました。

家族や集落の人々を救うため、カイネは他の仲間たちを置き去りにするほどの勢いで、馬を走らせます。

しかし、カイネが集落に到着したときには、すでに匈奴との戦闘が始まっていました。

カイネたちの接近に気づいた匈奴の兵士たちは、思ったほどの数を揃えていなかったようです。

匈奴の兵を率いる男は、舌打ちをしながら、部下たちに撤収を命じます。

「帰るぞ、しめろ……」

ところが、ここからカイネにとって、あまりにも残酷な出来事が続くことになります。

集落へと駆け込んだカイネは、父親が匈奴の兵士と戦っていることに気づきます。

すぐさま父親を助けようとしますが、間に合いません。

カイネの目の前で、父親の首が刎ねられてしまったのです。

さらに、妹のカイヤを助けようとした母親も、匈奴の兵士によって斬られてしまいます。

そして、残された妹のカイヤまでもが、匈奴の兵士に攫われようとしていました。

匈奴の男に担がれながらも、カイヤは姉の姿に気づき、必死にカイネの名前を呼び続けます。

その際、必死に暴れたことで、辛くも匈奴の男の手から逃れることに成功します。

カイヤは、姉のカイネに向かって駆け出しました。

そして、ようやくカイヤの手がカイネに届こうとした、その瞬間。

匈奴の男が放った矢が、カイヤの身体を貫いてしまったのです。

目の前で父親を殺され、母親を殺され、そして、あと少しで救い出せるはずだった妹まで殺されてしまったカイネ。

カイヤの亡骸を抱きかかえながら、カイネは泣き叫びます。

こんなのは、夢に決まっていると。

しかし、何度呼びかけても、妹のカイヤは反応してくれません。

「ごめん……姉ちゃん間に合わなかった……ごめん……」

カイネは、涙を流しながら、何度も何度も妹に謝り続けるのでした。

復讐の鬼となったカイネ

あまりにも凄惨な過去を聞かされた河了貂は、絶句してしまいます。

何も言葉をかけることができません。

そして、カイネは、その後の自分について語り始めます。

そこからの自分は、ただただ復讐の鬼だったと。

匈奴が現れたという報せを受ければ、誰よりも真っ先に飛んでいきました。

もはや、死ぬことなど怖くありませんでした。

それよりも、とにかく匈奴を殺したかったのです。

やがて、雁門には対匈奴の大規模な武闘集団が組織されることになります。

カイネも自ら志願して、その先陣隊に入りました。

そして、とにかく馬術と剣術を鍛え続けたのです。

誰よりも早く匈奴のもとへ駆けつけられるように。

一人でも多くの匈奴を殺せるように。

実際、カイネは数多くの匈奴を討ち殺していきました。

ところが、その結果、匈奴による襲撃は収まるどころか、日に日に増え続けてしまいます。

やがて、雁門全体が戦場のような状態になってしまったのでした。

そんな中、雁門の司令官を務めていた将軍が戦死します。

カイネは、その将軍の名前すら、もはや覚えていないそうです。

とにかく、北方守備長が戦死したため、数日後、中央から新しい司令官が派遣されることになりました。

その人物こそが、李牧さんだったのです。

雁門に赴任してきた李牧さん

新しい司令官が赴任することになり、カイネたちは大砦に集められていました。

そこには、馬南慈や骨珉伯らの姿もあります。

そして、集まった兵士たちの間では、新しい司令官がどのような人物なのか、様々な噂が飛び交っていました。

どうやら、武闘派で名を馳せた、いかつい将軍らしい。

しかし、中央から派遣されてくる人間など、どうせ期待できない。

そもそも、名前は李牧だったか?

羊飼いみたいな名前だな。

そんな具合に、兵士たちは新しい司令官について、好き勝手に話していました。

ところが、いよいよ彼らの前に姿を現した李牧さんは、想像とは全く異なる人物だったのです。

「やーどうもどうも、雁門の皆さん」

「司令官を務める李牧です」

なんとも明るく、気さくな様子で挨拶をする李牧さん。

とても、武闘派で名を馳せた、いかつい将軍には見えません。

あまりにも予想外の人物が現れたことで、集まった兵士たちは騒然となります。

そんな中、李牧さんは、集まった人々の顔をじっと見つめながら、言葉を続けます。

いい顔をした者が多いですね、と。

強い怒りと覚悟を秘めた目。

そして、険の深い人相。

さすがに、匈奴に痛めつけられ続けているだけのことはある。

そんな李牧さんの言葉を聞いた兵士たちは、当然ながら面白くありません。

自分たちが馬鹿にされていると感じた者も多く、周囲はざわつき始めます。

中には、李牧さんを揶揄するような発言まで飛び出しました。

しかし、当の李牧さんは、そんな雰囲気を気にする様子もありません。

むしろ、笑みを浮かべながら、さらに驚くべきことを口にします。

「大丈夫ですよ」

「北、ここはそんなに難しい場所ではありませんので」

なんと、匈奴の脅威にさらされ続けている雁門について、それほど難しい場所ではないと言い出したのです。

当然ながら、兵士たちの顔色が変わります。

中央からやって来たばかりの人間が、自分たちの苦しみを何も知らず、この土地を馬鹿にしている。

そのように受け取られても仕方のない発言です。

周囲が一触即発の雰囲気となる中、一人の人物が前へと進み出ました。

カイネです。

血狼カイネと李牧さんの初対面

どうやら、当時のカイネは、匈奴から「血狼」と呼ばれていたそうです。

その異名は雁門の兵士たちにも広く知られており、カイネが前に出てきたことで、周囲の人々も注目します。

李牧さんがカイネに目を向けると、彼女は李牧さんを睨みつけながら問いかけました。

「李牧将軍。今……ここが難しくないと言われましたか?」

すると、李牧さんは、その問いかけをあっさり肯定します。

それどころか、

「……と言うか簡単……です」

などと言い出したのです。

当然ながら、カイネは怒りを露わにします。

ところが、李牧さんは、そんなカイネに対して、全く別のことを尋ねます。

「あなたは女の身で剣士なのですね」

どうやら、李牧さんとしては、女性の剣士が珍しかっただけのようです。

しかし、すでに怒っているカイネにとっては、自分が馬鹿にされたようにしか聞こえません。

カイネは剣を抜きながら、李牧さんに反論します。

自分は、どの男よりも多くの匈奴を斬り殺してきた女である。

それについて、何か問題があるのかと。

これに対して李牧さんは、少々焦った様子を見せます。

いや、ただ珍しいと思っただけで、何も問題はありませんよ、と。

しかし、カイネの怒りは収まりません。

だったら、話をはぐらかさず、この地がどうして簡単なのか説明してもらいたい。

そう言って、李牧さんに詰め寄ります。

すると、周囲にいた骨珉伯らも、カイネに同調し始めました。

簡単だと言うからには、当然、この雁門を救うための策があるのでしょうな?

そんな具合に、李牧さんを揶揄するような声が上がります。

ところが、李牧さんは、全く動じません。

むしろ、笑みを浮かべながら答えます。

もちろん、策はありますよ、と。

李牧さんが示した四文字の策「不戦逃避」

そして、李牧さんは、雁門を救うための策を披露します。

その策は、たったの四文字。

「不戦逃避」

匈奴が攻めてきたら、誰一人として、一切戦わない。

そして、羊と家財の全てを持って、この大砦へ逃げ込んでもらう。

李牧さんが提示した策は、なんと、それだけだったのです。

しかも、李牧さんは、さらに言葉を続けようとします。

これだけで……。

ところが、ここでカイネが我慢できずに声を上げました。

「ふざけるな!」

誰がそんなたわ言につき合うものかと。

これまで、匈奴に家族を殺され、復讐のために剣を振るい続けてきたカイネです。

匈奴が攻めてきたら、戦わずに逃げろ。

そんな命令を、簡単に受け入れられるはずがありません。

しかし、李牧さんは、相変わらず表情を変えません。

笑みを浮かべながら、カイネに告げます。

「いえ、付き合って頂きます」

「総司令官命令です」

これには、カイネも怒りを露わにします。

それでも、もし自分たちが従わないと言ったら、どうするつもりなのか。

カイネは、李牧さんにそう問いかけました。

すると、李牧さんは、たった一言で答えます。

「斬首です」

なんと、匈奴と戦わずに逃げるという命令に従わない者は、斬首すると言い出したのです。

当然ながら、カイネが納得できるはずもありません。

「ふざけるな貴様ァ!」

ついに、カイネの怒りが爆発してしまいました。

果たして、李牧さんが掲げる「不戦逃避」とは、どのような軍略なのでしょうか。

そして、匈奴に家族を殺され、復讐の鬼となっていたカイネは、どのようにして李牧さんに心酔するようになったのでしょうか。

ここから、李牧さんとカイネの雁門時代の物語が、本格的に動き出すことになります。

キングダム889話 感想&考察

感想&考察① 今週は、いつものノリでいじれない……。

ハッキリ言って、今週はいつものノリでいじれません。。

だって、カイネの家族が全員殺されているんですから。。

しかも、何より困ったことに、ここで李牧さんの作戦や、カイネの反発について深掘りしすぎると、キングダムの初期読み切り作品である『李牧』のネタバレになってしまうんですよね。。

あの作品、まだ未読のキングダムファンの皆さんには、絶対に読んでほしいからです。

思えば、キングダムの連載が始まったのは2006年。

つまり、今年で20年です。

長っっ!!(笑)

そりゃあ、当時の読み切り作品の内容を知らない、若い読者の皆さんもいるわけですよね。

そういう意味では、今回、原先生が本編の中で、当時の読み切り作品の内容を再編してくださるのは、本当にありがたいことです。

でも、個人的には、今じゃネットで何倍もの値段がついている総集編やらを購入してでも、当時の原先生の画力で描かれた、読み切り『李牧』の本編を見てほしいんですよね。

ちなみに私も、なんとかネットで再購入できたのですが……。

以前、実家に置いてあった総集編を、母親が勝手に捨ててしまったときは、マジで殺意を覚えたものです。。

いや、本当に。。

あの総集編が、どれだけ貴重なものだったのか……。

まあ、そんな個人的な恨み節はさておき。

今週は、本当にどうコメントしたらいいのか難しいです。(笑)

李牧さんの作戦についても、カイネの反発についても、言いたいことは山ほどあるんですけどね。。

ここで詳しく語ってしまうと、どうしても読み切り『李牧』の内容に踏み込んでしまいます。

というわけで、今回は、そのあたりの核心部分には触れずに、細かいところを見ていきたいと思います。

感想&考察② 馬南慈たちの若き日の姿!そして骨珉伯は……。

まあ、読み切り『李牧』の内容に触れなくても、今回の本編には、新しく気になるところが結構あります。

まず、馬空慈という人物が登場していますね。

この人物、おそらく馬風慈の兄でしょうかね?

そして、出世する前の馬南慈や、骨珉伯も登場しています。

いや、それにしても骨珉伯。。

コイツ、この時代から馬風慈に弄られているじゃないですか。(笑)

もう、どんだけ昔から弄られキャラなんだよと。。

それにしても、いまだに分からないのですが……。

なんでコイツ、将軍になれたんでしょうね??

いや、本当に分からん。。(笑)

まあ、李牧軍も人手不足だったということでしか、説明がつかないような気がします。。

もちろん、雁門時代からの古参ということは、それだけ李牧さんとの付き合いも長いのでしょう。

しかし、それにしたって、骨珉伯が将軍にまで出世できた理由が、いまだに謎なんですよね。。

今回の回想を見る限り、昔からあんな感じだったようですし。。

まあ、こういう昔からの仲間たちが、現在の李牧軍の中核を担っているというのも、今回の回想編の面白いところではあります。

感想&考察③ 雁門の民は、半遊牧民族だったのか?

そして、もう一点。

今回、個人的に興味深かったのが、雁門の民の生活風景です。

カイネの話によれば、彼ら雁門の民は、何度も何度も匈奴の襲撃を受けていたそうです。

しかし、今回の回想場面を見る限り、彼らの集落自体が、かなり広範囲に散らばっているように見えるんですよね。

しかも、羊などの家畜を飼育している様子も描かれており、彼ら自身が、半遊牧民族のような生活を送っていたことがうかがえます。

これ、なかなか興味深い描写です。

というのも……。

ぶっちゃけ、どんな将軍がやって来ても、これでは防衛しにくいはずなんですよね。。

集落が広範囲に散らばっているということは、それぞれの集落を守るために、兵力を分散させなければならないということです。

しかも、相手は機動力に優れた匈奴の騎馬民族。

どこから襲ってくるかも分からない相手に対して、散らばった集落を一つ一つ守り続けるというのは、相当に難しい話です。

実際、今回のカイネの回想でも、一つの集落が襲われている最中に、別の集落まで襲撃されていました。

カイネたちが急行したところで、全ての集落を同時に守ることなどできません。

そして、まさにその結果として、カイネは自分の家族を救うことができなかったわけです。

これでは、いくら雁門の兵士たちが勇敢に戦ったところで、根本的な解決にはなりません。

まあ、このあたりは、読み切り『李牧』でも、今回の本編でも、李牧さんが提示した作戦の根幹に関わる部分です。

ですので、これ以上は触れないでおきますが。。

今回、原先生が、雁門の集落や人々の生活風景をしっかり描いてくださったことで、李牧さんが赴任する以前の雁門が、どれほど防衛の難しい土地だったのかが、より分かりやすくなった気がします。

さて、次回は、いよいよ李牧さんの「不戦逃避」の真意が明らかになっていくのでしょうか。

読み切り『李牧』を読んだことがある方も、まだ読んだことがない方も、ここからの展開には注目ですね。

感想&考察④ 雁門の民が気づかなかった、もう一つの対匈奴防衛策!!

しかし、実は、雁門の民が半遊牧生活を守ったまま、匈奴の襲撃を防ぐ方法が、たった一つだけあったんですよ。。

いや、雁門の皆さんが気づかなかったのも、無理はありません。

なにしろ、普通の人間には、到底思いつかない方法ですからね。。

ここで思い出していただきたいのが、前回の記事で考察した、あの昂クンの存在です。

そうです。

敵に対して、理屈や軍略を超えた、野獣としての本能的な恐怖を植えつける、あの圧倒的なチンポと存在感を誇る昂クンです。

そもそも、考えてみてください。

秦国だって、趙国と同じように、北方へと領土を広げています。

当然ながら、その北方領土は、匈奴の活動領域とも接しているわけです。

ところが、どうでしょう?

趙国の雁門では、匈奴による襲撃が繰り返され、集落が焼かれ、人々が殺され、家族が奪われています。

一方、秦国の北方では、少なくとも今回の雁門のような、凄惨な匈奴被害が、作中で大々的に報告されているわけではありません。

これは一体、どういうことなのでしょうか??

同じように匈奴の活動領域に接しているのに、なぜ、趙国の雁門ばかりが、これほどの被害を受けているのか。

もちろん、秦国と趙国では、北方の地形も違えば、国境の防衛体制も違うでしょう。

しかし、それだけで説明できるのでしょうか。

いや……。

我々は、もっと根本的な問題を見落としているのかもしれません。

匈奴だって、人間です。

いや、むしろ、厳しい大自然の中で生き抜いてきた騎馬民族だからこそ、野生動物にも通じる、生存本能が研ぎ澄まされているはずです。

つまり、自分たちよりも圧倒的に危険な存在には、最初から近づかない。

戦って勝てるかどうか以前に、そもそも、遭遇すること自体を避ける。

そういう本能が働いていたとしても、何ら不思議ではありません。

そして、秦国には、その本能を刺激する、あまりにも危険な存在がいたのです。

あまりにも皮肉な話ですが……。

答えは、一つしかありません。。

昂クンが秦国にいたからです。

そうです。

秦国の北方では、匈奴たちが、昂クンという圧倒的な雄の存在を、本能的に恐れていたのでしょう。

匈奴がいくら凶暴な騎馬民族であっても、野生の本能で、自分たちよりも危険な存在には近づかないものです。

ましてや、昂クンです。

あの圧倒的な雄力を前にして、匈奴たちが秦国への侵入をためらったとしても、何ら不思議ではありません。

しかし、もしも昂クンが趙国に生まれていたら、どうなっていたでしょうか?

おそらく、今度は秦国の北方に、雁門級の被害が匈奴の手によってもたらされていたことでしょう。

つまり、匈奴の襲撃先を決定づけていたのは、国境の防衛体制でも、兵士の練度でもありません。

昂クンが、どちらの国に存在していたのか。

ただ、それだけの問題だったのです。

断言できます。

もしも昂クンがローマ帝国にいたならば、古代ローマの歴史は、あと500年は延びていたことでしょう。

ゲルマン民族の大移動も、フン族の侵入も、昂クンの圧倒的な雄力を前にして、ことごとく頓挫していたはずです。

アッティラ大王ですら、昂クンの存在を察知した瞬間、馬を反転させて故郷へ帰っていたことでしょう。

もはや、軍団も城壁も必要ありません。

昂クンが国境に立っている。

それだけで、帝国の安全保障は完成するのです。

そして、皮肉なことに……。

昂クンが趙国にいなかったことが、雁門の悲劇を生み出しました。

カイネは家族を失い、復讐の鬼となり、雁門の人々は匈奴の脅威に苦しみ続けることになります。

しかし、その悲劇こそが、中央から一人の男を呼び寄せることになったのです。

そう。

後に、秦国の前に立ちはだかることになる、あの李牧さんです。

昂クンの不在が、雁門の悲劇を生み出し、そして、その悲劇が、李牧さんという趙国の怪物を目覚めさせるきっかけとなったのです。

なんとも皮肉な、歴史の巡り合わせではありませんか。。

……いや、待てよ。

そう考えると、秦国が後に李牧さんという怪物に苦しめられることになったのも、元をたどれば昂クンのせいということに……。

やっぱり、全部昂クンじゃねーか!!(笑)

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