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キングダム886話 ネタバレ&感想 河了貂、二度目の捕虜へ!? カイネとの因縁が趙軍分裂の火種になるのか

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楽華本軍と蒙恬が合流

飛信隊を救出するため、本軍から離れていた蒙恬。

その無事を願いながら、楽華本軍は決死の思いで周囲の捜索を続けていました。

そんな中、左方から騎馬隊が駆け下りてきます。

敵軍の接近かと警戒した楽華の兵たちは、すぐに迎撃態勢へ入りました。

しかし、現れた騎馬隊を率いていたのは、まさに捜し続けていた蒙恬でした。

ようやく本軍との合流を果たした蒙恬。

愛閃や陸仙も共に戻っており、本軍を率いていた側近たちから現在の状況について報告を受けます。

刀公の大隊についても西側を進んでいることが確認されており、すでに伝令を向かわせているとのことでした。

さらに側近たちは、蒙恬と共に信と羌瘣がいることにも気づきます。

両将軍の無事を喜びながら、羌瘣に対しては、羌瘣軍の本軍についても楽華ほどではないものの、しっかりと兵力が残っており、後方からこちらへ向かっているはずだと伝えます。

すぐに伝令を送るとの報告を受け、羌瘣と礼も表情を和らげていました。

しかし、ここで楽華の側近たちは、蒙恬と共に戻ってきた兵の数があまりにも少ないことに気づきます。

蒙恬たちもかなりの人数で趙軍から逃れていたはず。

まだ周囲を彷徨っているのであれば捜索隊を出すと申し出ますが、蒙恬から返ってきた言葉は厳しいものでした。

脱出できた騎馬隊は、ここにいる兵だけ。

陸仙によれば、さらに歩兵の小隊がいくつか包囲を抜けており、後から合流する可能性はあるものの、それ以外の兵たちは残っています。

その理由は、蒙恬たち将や将校を逃がすため。

多くの兵が自ら囮となり、敵の前に残ったのでした。

楽華本軍の兵たちは、その事実を聞き言葉を失います。

蒙恬自身は「自分は大丈夫だ」という態度を見せますが、それ以上につらい立場にいる者として、信のことを挙げます。

飛信隊では、信たちを逃がすために軍師である河了貂が囮部隊に残っている。

それが飛信隊にとってどれほど大きな意味を持つのか。

その事実を理解した楽華の兵たちの表情も険しくなります。

羌瘣も信を心配して声をかけます。

信は「大丈夫だ」と答えながら、心の中で河了貂に語りかけていました。

自分たちは包囲を突破し、楽華本軍との合流まで果たした。

今度は河了貂が戻ってくる番だ、と。


河了貂は囮部隊を少しずつ分散させる

その頃、河了貂は囮となった部隊を率い、趙軍の激しい追撃から逃走を続けていました。

敵との距離はかなり縮まっており、いつ追いつかれても不思議ではない状況です。

それでも河了貂は、ぎりぎりまで戦闘を避け、全員で走り続けるよう指示を出します。

そして側近の中重に対し、百騎を率いて右側の森へ入るよう命じました。

しかも、一度離れた後は戻ってくる必要はなく、そのまま必ず生きて帰るよう伝えます。

中重は命令に従い、本隊から離脱。

しかし周囲の兵たちは、その河了貂の行動に疑問を抱きます。

少し前にも、左側へ百騎を分離させていたからです。

このままでは本隊の人数ばかりが減ってしまいます。


趙美明は河了貂の策を見抜いたつもりでいた

一方、河了貂たちを追う趙忽軍。

副将・趙美明のもとにも、秦軍から百騎ほどが右方向へ離れたという報告が入ります。

側近たちは警戒します。

少し前には左へ百騎。

今度は右へ百騎。

もしその中に蒙恬や信が紛れていた場合、追跡部隊を向かわせなければ逃げられてしまいます。

しかし趙美明は、まったく動じません。

自分の目を欺くことはできない。

右へ離れた百騎については三百騎程度を追わせれば十分。

小隊が左右へ分離しているにもかかわらず、本隊全体の動きや意識には大きな変化が見られない。

そのため趙美明は、蒙恬と信はまだ本隊の中にいると判断していました。


河了貂の狙いは「囮部隊そのものを逃がすこと」

趙軍の動きを確認していた飛信隊の兵から、右へ離れた百騎に対して、趙軍が二百から三百程度しか追跡兵を出していないという報告が入ります。

周囲の兵は焦ります。

せっかく兵を分離させても、趙軍本隊が大きく動かなければ、こちらの本隊だけが痩せ細ってしまうからです。

ところが河了貂は、それでいいと答えます。

河了貂の目的は、趙軍の本隊を分散させることではありませんでした。

こちらの本隊から離れた小隊が、大規模な包囲を受けることなく逃げ切ること。

そうすれば、その兵たちは生き残り、後から飛信隊や楽華と合流できる可能性があります。

さらに河了貂は、趙軍の現在の動きから、信たちはすでに気づかれることなく包囲を突破した可能性が高いと判断します。

だったら次にやるべきことは、

囮として残ったこの部隊から、可能な限り多くの兵を生き残らせ、信たちの元へ帰還させること。

しかし当然、兵を左右へ逃がし続ければ、本隊はどんどん小さくなります。

そして最後に残された本隊は、大軍に追われながら逃げ続けることになります。

河了貂自身も、それを理解していました。

最後まで残るこの本隊こそ、本当の囮。

河了貂は、自分の作戦に付き合わせてしまったことを兵たちに謝ります。

しかし兵たちは、河了貂を責めません。

むしろ、自分たちが飛信隊を救った最大の功績を担うことができるのだと受け止めます。

そして最後まで河了貂を守ると宣言。

自分たちは飛信隊の軍師・河了貂を守る親衛隊なのだと笑います。

さらに兵たちは、河了貂自身まで死なせるつもりはありませんでした。

最後には、全員の命に代えてでも河了貂だけは信のもとへ帰す。

だから河了貂も、どこかの別動隊に入って逃げるよう提案します。

河了貂はその言葉に感謝します。

しかし、まだその時ではありません。

趙軍に「この部隊の中に蒙恬と信がいる」と思わせ続けるためには、軍師である自分が本隊に残っていなければならない。

河了貂は、趙軍を欺けている間に、さらに百騎ずつ左右の森へ逃がす方針を示しました。


羌瘣軍本隊も無事に合流

その頃、信と羌瘣のところには、羌瘣軍の本隊も到着していました。

さらに医師団や負傷兵たちも一緒に合流します。

その中には弓矢兄弟の姿もありました。

仁は信に、河了貂が囮になったという話は本当なのかと尋ねます。

信は、その事実を認めます。

しかし同時に、河了貂とは後で再会すると約束したのだとも語ります。

だからこそ、今は河了貂を信じて待つしかない。

そう言いながら、信は仁の肩に手を置きます。

そんな飛信隊の様子を見ていた蒙恬は、雷の音に気づきました。

空を見上げ、

雨が降りそうだと呟きます。


そして河了貂を追うカイネ

一方その頃。

趙軍側では、カイネも軍を率いて飛信隊を追っていました。

ただし、趙忽軍よりも後方からの追撃です。

進路上には、すでに趙忽軍によって討たれたと思われる秦兵の遺体が次々と残されていました。

その凄惨な光景に、カイネ軍の兵たちも表情を曇らせます。

側近たちはカイネに尋ねます。

この状況では、趙忽軍がすでに秦軍を完全に捕捉している可能性が高い。

今から追いついたとしても、カイネ軍が介入する余地はないかもしれません。

しかも王都軍には郭開の配下も多く、無理に割って入れば趙軍内部で揉め事になる可能性もあります。

それでもカイネは進軍を止めません。

まだ先で何が起きているかは分からない。

とにかく急ぐよう兵たちに命じます。

その途中、ついに雨が降り始めます。

カイネは雨の中を走りながら、自分自身に疑問を抱いていました。

河了貂は敵軍の軍師。

それにもかかわらず、なぜこれほど河了貂のことが気になるのか。

そしてカイネの脳裏には、河了貂とよく似たある少女の姿が浮かびます。

その少女は、カイネのことを「お姉ちゃん」と呼んでいました。

その記憶にハッとするカイネ。

そこへ先行させていた偵察兵から報告が入ります。

前方に趙忽軍が駐屯している。

つまり、追撃戦そのものが終わっている可能性が高いということです。

さらに偵察兵は、趙忽軍の最後尾にいた兵から聞いた情報をカイネへ伝えます。

追っていた秦軍は――

すでに殲滅した、と。

果たして、本当に河了貂まで死んでしまったのでしょうか。

ここから今回の考察に入ります。


考察① カイネと河了貂、長すぎる腐れ縁にも決着が必要だった

今回、改めて描かれたのが、カイネと河了貂の関係です。

この二人、よく考えてみると付き合いが非常に長いんですよね。

振り返れば、李牧さんが馬陽編で初登場した頃。

カイネも李牧さんと共に戦場を観察しており、その頃から河了貂との接点が生まれていました。

そこから秦趙同盟の時期、さらに蕞攻防戦などを経て、敵味方に分かれながらも何度も顔を合わせています。

今回の作中でも、カイネ側の回想を交えながら、その積み重ねが改めて強調されていました。

正直なところ、私は今回が李牧さんにとって史実上の最終局面に近づいていることばかりに意識が向いていて、この二人の関係もそろそろ何らかの形で回収しなければならない要素だったことを、すっかり忘れていました。

友情なのか。

敵同士としての因縁なのか。

それとも長年顔を合わせ続けた結果として生まれた、ただの腐れ縁なのか。

そこは何とも言いにくいところですが、少なくともカイネにとって河了貂は、単なる「敵軍の軍師」ではありません。

だからこそ今回、

「敵の軍師なのに、なぜこんなに気になるのか」

というところまで、カイネ自身に考えさせています。

これはもう、神――いや、作者様も明確に二人の関係を拾い直しに来ている描写でしょう。

……ただ。

ここで一つ、余計な疑念が頭をよぎります。

まさか。

このカイネと河了貂の因縁を回収するために、

ここまで飛信隊の邯鄲攻めをグダグダにしたわけではないですよね?

河了貂と、神(作者)様??

いや。

さすがにそれは考えすぎでしょう。苦笑

ただし今回のラストを見る限り、

趙忽軍とカイネ軍の間で一悶着起きる可能性は、かなり高そうです。

趙忽軍側はすでに、

「追っていた秦軍は殲滅した」

と認識しています。

一方のカイネは、明らかに河了貂の生死を気にしている。

しかも趙忽軍は郭開系統の王都軍。

李牧さん直属のカイネとは、そもそも趙軍内部での立ち位置が違います。

この状況で、もし河了貂が生存して捕らえられていた、あるいは処刑寸前だったとしたら。

カイネが黙って見ているとは、とても思えません。

いやもうこれ。

趙忽軍とカイネ軍、絶対ひと悶着あるでしょう。(笑)


考察② 河了貂、まさかの二度目の捕虜ルートか

そして今回、河了貂が生存しているとすれば、かなり現実的なのが、

「河了貂、捕虜になる」

という展開です。

考えてみれば河了貂。

敵軍に捕まるのは、これが初めてではありません。

魏火龍編では、凱孟にとっ捕まっています。

つまり今回もし趙忽軍に捕まった場合、

まさかの二度目の捕虜生活です。

しかも今回は、当時より立場が重い。

何だかんだ言っても河了貂は、飛信隊の軍師です。

李信直属の軍師であり、飛信隊の内部事情にも秦軍の作戦にも通じている人物。

捕虜としての価値はメチャクチャ高いでしょう。

ですから、

「飛信隊の囮軍は殲滅された」

というシナリオと、

「河了貂は生存している」

というシナリオは、普通に両立すると考えています。

むしろ趙軍側からすれば、河了貂まで殺してしまうより、捕虜として確保した方が価値があります。

そして、そこへカイネが到着する。


河了貂の処遇を巡って趙軍が割れる?

ここから、もう一段予想を進めてみます。

河了貂を捕らえた趙忽軍。

そこへ、河了貂を気にして追いかけてきたカイネ軍が到着する。

そして、

「重要捕虜としてどう扱うのか」

を巡って揉める。

ここまではかなりありそうです。

しかし、その揉め事が大きくなれば、最終的に李牧さんが裁定を下す展開も考えられます。

そして問題なのが、趙忽軍は郭開系統の王都軍であること。

李牧さんが河了貂の扱いについて何らかの裁定を下した場合、

「なぜ李牧が王都軍の判断に口を出すのか」

という形で趙忽や郭開側から物言いが入る可能性があります。

そして今の趙は、李牧さんと郭開の対立が、いずれ決定的な形で表面化することが避けられない局面です。

だとすれば。

河了貂の捕縛が、李牧さんと郭開派の対立を表面化させる小さな導火線になる。

そんな展開まで考えられないでしょうか。

カイネが河了貂を庇う。

趙忽軍が反発する。

李牧さんが裁定する。

郭開がそれに反発する。

そして、趙軍内部の亀裂が徐々に拡大していく。

物語としては、確かにつながります。

……ただし。

ここまで考えて、ものすごく嫌なことに気づきました。


それ、河了貂が趙軍を倒したことになるのか?

もし本当にこの展開になった場合。

河了貂は軍師として趙軍を戦略で追い詰めたわけではありません。

邯鄲攻めで作戦を失敗して。

飛信隊を大損害に追い込んで。

最後は自分まで捕まって。

その捕虜の扱いを巡って敵軍内部が揉め始め、

結果的に趙軍分裂のきっかけになりました。

……となるわけです。

いや、それはそれで酷くないですか。(笑)

軍師として策を巡らせ、

「私の一手によって趙軍内部に亀裂を生じさせた!」

なら格好いいですよ。

しかし、

「作戦失敗して捕まりました。でも私の処遇を巡って敵が勝手に揉めました。」

だったら、軍師としての戦果なのかどうかすら怪しい。

むしろ本人も趙軍も、

全員ピエロです。


そして飛信隊は、もう蒙恬の指揮下でいいのでは?

さらに身も蓋もないことを言います。

今回、仮に河了貂が軍師として一時離脱したとしても、

現状の飛信隊が軍事的にどれほど困るのでしょうか。

正直、私はかなり疑問です。

ここまで兵力を失った以上、飛信隊単独で大規模な作戦行動を行う余力は、かなり小さくなっています。

だったら残存兵は楽華に合流して、蒙恬の指揮下で動けばいい。

蒙恬が全体を指揮する。

李信は前線で突破力を発揮する。

つまり李信は、

「小型凱孟」

くらいの使い方で頑張ればいいのではないでしょうか。

戦術判断や軍全体の運用は蒙恬。

敵陣をぶち抜く仕事は李信。

むしろ今の状況なら、その方が合理的にすら見えます。

というか逆に聞きたい。

ここまで兵力を減らした李信と飛信隊。

それ以外に、一体どうやって使うんだよ??

李信本人の武力と突破力を除けば、現在の戦力でできることはかなり限定されています。

だったら蒙恬という優秀な司令官の下に入れて、

蒙恬「信、ここを突破しろ」

李信「……、、、ハ、ハイ…。」

と言われた場所を全力で殴る。

それでいいじゃないですか。

下手に独自作戦を始めるより、そちらの方が安心して読める気さえします。苦笑

考察③ しかし、この締まらない予想を全て覆す男がいる

……と、ここまで真面目に予想してきました。

河了貂が捕虜になる。

カイネが河了貂を助けようとする。

趙忽軍とカイネ軍が揉める。

そこへ李牧さんや郭開まで絡んできて、趙軍内部の亀裂へと発展していく。

十分あり得そうではあります。

しかし、なんとも締まらない予想です。

河了貂は作戦に失敗して捕まり。

趙軍は捕虜一人の扱いで揉め。

結果的に趙軍が内側から崩れていく。

これでは、誰が勝ったのかよく分かりません。

ところが。

この予想を根底から覆す、全く別の展開が一つだけ存在します。

しかもそれは、

軍事的に考えれば、李牧さんにとって最悪の展開です。

河了貂を捕らえた趙忽軍。

そこへカイネ軍が到着する。

河了貂の処遇を巡り、趙忽とカイネが揉め始める。

そんな戦場へ――

もしも。

あの男が現れたらどうなるでしょうか。

そう。

昂クンです。


趙軍最悪の組み合わせが完成してしまった

ここで現在の趙軍側のメンバーを、もう一度確認してみましょう。

まず趙忽。

女好き。

下ネタ。

欲望に忠実。

圧倒的な下劣キャラとして登場しました。

対するカイネ。

こちらは李牧さん一筋。

そして今回、ついに李牧さんの嫁になりました。

一見すると、まったく異なる二人です。

しかし実はこの二人。

昂クンという存在を前にした場合、

趙軍の中でも最も危険な属性を持っています。

なぜなら昂クンとは、

飛信隊が誇る、

圧倒的男性的魅力の塊だからです。


まず趙忽、弟子入り

前回の記事でも予想しました。

趙忽が昂クンと遭遇した場合。

女好きとして生きてきた趙忽は、昂クンを見た瞬間に理解するでしょう。

自分がこれまで磨いてきたものなど、

本物の「雄」の前では児戯に等しかったのだと。

圧倒的な雄力。

圧倒的な男性ホルモン。

そして何より、本人には全くその自覚がないという恐ろしさ。

その実力差を目の当たりにした趙忽。

もはや戦う理由などありません。

武器を捨て。

昂クンの前にひざまずき。

こう言うでしょう。

「先生……俺を弟子にしてください。」

趙忽軍、陥落です。


そして今回、一番危ないのがカイネ

しかし問題は、趙忽だけではありません。

その隣にはカイネがいます。

今回ついに李牧さんと結ばれたカイネ。

長年の思いが実り、ようやく李牧さんの嫁になりました。

本来ならば、これで安心です。

普通なら。

ところが戦場に現れたのが、

よりにもよって昂クン。

これは危ない。

非常に危ない。

昂クンから放出される圧倒的男性ホルモンを真正面から浴びたカイネ。

これまで李牧さん一筋だったはずの彼女の中で、

何かが揺らぎ始めます。

そして――。

カイネ、李牧さんとの離婚を決意。

そのまま昂クンの軍門へ下ります。

趙忽軍に続いて、

カイネ軍まで陥落です。


これは李牧さんでも予測不能

しかし、これについて李牧さんを責めることはできません。

いかに李牧さんが天才軍師でも、

こんな事態まで予測するのは不可能です。

趙軍の中でも、

もっとも昂クンの属性攻撃に弱い二軍団が、偶然にも同じ戦場で近接してしまった。

これはもう戦術ではありません。

事故です。

李牧さんほどの軍略家でも、

昂クンの男性ホルモン濃度まで計算に入れて軍団配置を決めることはできなかったでしょう。

そして趙軍本営。

慌ただしく伝令が駆け込んできます。

伝令

「大変です!!」

「趙忽軍、カイネ軍……」

「秦軍に寝返りました!!」

李牧さんは地図から顔を上げます。

李牧さん

「なんで??」

……いや。

李牧さん。

今回は仕方ありません。

これは読めません。

誰にも読めません。


河了貂の策など必要なかった

そして恐ろしいことに、この展開なら先ほどまでの考察が全部不要になります。

河了貂が趙軍内部に亀裂を入れる必要もありません。

郭開と李牧さんが揉める必要もありません。

捕虜問題を政治問題へ発展させる必要すらありません。

昂クン一人を投入する。

それだけです。

趙忽軍、寝返る。

カイネ軍、寝返る。

二軍団を一度に無力化。

さらに李牧さんの家庭まで破壊。

軍事・政治・家庭。

一人で三正面作戦を完遂します。

もう河了貂。

軍師として悩む必要ありません。

秦軍が本当にやるべきだったことは、最初から一つだけでした。

昂クンを前線へ出せ。

それだけです。

李牧さんが秦軍の戦略を読み。

河了貂が趙軍の動きを読み。

蒙恬が包囲網を読み。

皆が必死になって知略戦を繰り広げている中――。

最後に戦局を決めるのが、

飛信隊の一歩兵長。

昂クン。

彼こそがキングダムです。


今回のまとめ

今回の最後に示された、

「秦軍は殲滅された」

という報告。

もちろん、これをそのまま河了貂死亡と受け取る必要はないでしょう。

むしろ、

飛信隊囮軍は壊滅。

河了貂だけ捕虜として生存。

そこへカイネが到着。

河了貂の処遇を巡って趙忽軍と対立。

さらに李牧さん、郭開まで巻き込んで、趙軍内部の政治問題へ発展する。

このルートは十分考えられると思います。

そして何より、今回わざわざカイネと河了貂の長い関係を回想まで使って掘り起こした以上、

この二人の因縁について、何らかの決着が描かれる可能性は高いでしょう。

ただし。

本当に河了貂が捕まったことをきっかけに趙軍が割れ始めたら、

「河了貂の策略によって趙軍が崩壊した!」

ではなく、

「河了貂が作戦失敗して捕まったら、敵が勝手に内輪揉めを始めた!」

という、何とも締まらない話になります。

予想としてはあり得る。

かなりあり得る。

でも、当たったところで、

「うおおおお!河了貂すげえええ!」

とは絶対にならない。

むしろ、

「なんだこれ……全員ピエロじゃないか……。」

そんな感想になってしまいそうで。

なんだかなあ……と。苦笑

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