この記事の目次
2026年10月15日発売の週刊ヤングジャンプ46号に掲載された、キングダム第890話「辱め」。
今回も引き続き、李牧さんが雁門に赴任したばかりの頃を描く過去編が展開されました。
匈奴との戦いを続けてきた雁門の兵士たちに対し、李牧さんが提示したのは、これまでの戦い方を根本から覆す「不戦逃避」という方針でした。
匈奴が攻めてきたら、戦わずに逃げる。
それも兵士だけではなく、集落の住民たちも含めて、全員で砦に避難するというものです。
当然ながら、長年にわたって匈奴と戦ってきた雁門の兵士たちが、簡単に納得するはずもありません。
特に、この方針に激しく反発したのが、若き日のカイネでした。
しかし、李牧さんは周囲の反発など意に介さず、着々と準備を進めていきます。
そして実際に匈奴が襲撃してきたことで、その作戦の真価が試されることになりました。
今回は、そんな第890話の展開を振り返りながら、次回第891話の展開を予想していきたいと思います。
キングダム第890話のおさらい① 李牧さんの不戦逃避戦略に、雁門の兵士たちは猛反発
新たに雁門の司令官として着任した李牧さん。
しかし、その李牧さんが最初に示した方針は、匈奴が襲撃してきても戦わず、砦へ避難するというものでした。
これまで匈奴と戦い続け、家族や仲間を失ってきた雁門の兵士たちにとって、到底受け入れられるものではありません。
なかでもカイネの怒りは凄まじく、訓練用の人形に剣を打ち込みながら、新任の李牧さんに対する不満を爆発させていました。
匈奴が来たら戦わずに逃げろなど、誰がそんな腰抜け将軍の命令に従うものか。
そんなカイネの怒りに対し、周囲の若い兵士たちも同調している様子です。
しかし、当の李牧さんは、そんな反発など気にも留めず、集落の住民たちを集めて避難訓練を実施していました。
匈奴が襲撃してきた場合、どのように大砦まで逃げるのか。
李牧さんは、実際に住民たちを動かしながら、その手順を徹底して教え込んでいたのです。
それを目撃したカイネは、さらに怒りを募らせます。
ついには馬風慈に対し、あの将軍をここから射殺してしまえなどと言い出す始末。
もちろん、馬風慈がそんな要求に応じるはずもありません。
しかし、この時点で、李牧さんとカイネたちの間には、戦い方に対する根本的な認識の違いが生じていたのでした。
キングダム第890話のおさらい② 匈奴の襲撃! 李牧さんの避難作戦が成功する
李牧さんが雁門に赴任してから、幾日かが経過した頃。
タタシュ集落の見張りが、遠方に狼煙が上がっているのを発見します。
匈奴の襲撃を知らせる合図です。
これを受け、集落の住民たちは、李牧さんから教えられた通りに避難を開始しました。
一方、大砦にも匈奴襲撃の報告が届きます。
報告を受けた馬南慈は、ただちに兵を率いて出撃しようとしますが、そこで李牧さんが待ったをかけました。
砦の兵力は守備に必要であり、出撃させるわけにはいかない。
そもそも、匈奴と戦えば斬首であると、李牧さんは改めて命令を徹底させます。
しかし、兵士たちも納得できません。
このままでは、タタシュ集落の住民たちが匈奴に殺されてしまう。
当然のように抗議の声が上がります。
ところが、李牧さんは表情一つ変えません。
住民たちは十分に訓練しており、避難は間に合うと断言したのです。
そんなことができるはずがない。
兵士たちが怒りを露わにした、その直後でした。
なんと、タタシュ集落の住民たちが大砦に到着したという報告が入ったのです。
これには馬南慈たちも驚きを隠せません。
しかし、李牧さんにとっては、すべて想定の範囲内だったのでしょう。
実際に住民たちは、匈奴が集落に到達するよりも先に、避難を成功させていたのでした。
一方、タタシュ集落に到着した匈奴たちは、思いもよらない光景を目撃することになります。
そこには人間が一人もいません。
それどころか、羊などの家畜もおらず、家屋の中の財産まで持ち出されていたのです。
襲撃しても、奪えるものが何もない。
これでは、せっかく集落まで押し寄せてきた匈奴たちも、完全に骨折り損です。
怒りを爆発させた匈奴たちは、腹いせに集落へ火を放ちました。
こうして、タタシュ集落は炎に包まれてしまったのです。
キングダム第890話のおさらい③ 焼け落ちた集落と、李牧さんの復興計画
匈奴が去った後、タタシュ集落に向かったカイネたちが目撃したのは、焼け落ちようとしている故郷の姿でした。
これを見たカイネは、やはり戦うべきだったと怒りを露わにします。
馬南慈が兵を出していれば、匈奴を撃退できたはずだというわけです。
一方、大砦に避難していた住民たちも、遠方に立ち上る煙を見て悲嘆に暮れていました。
タタシュ集落の住民である邦太も、李牧さんに怒りをぶつけます。
なぜ砦の兵士たちを出してくれなかったのか。
自分たちの家が焼かれたのは、将軍のせいではないか。
そんな住民の抗議を受けても、李牧さんは反論しません。
代わりに確認したのは、避難した住民たちの安否でした。
そして、タタシュ集落の住民は全員無事であり、死傷者が一人もいなかったことが報告されます。
翌日、焼け落ちた集落に戻った住民たちは、変わり果てた故郷の姿を見て泣き崩れていました。
匈奴に対する怒りと憎しみも、ますます強くなっていきます。
しかし、そこへ現れたのが李牧さんでした。
しかも、李牧さんは自ら丸太を担ぎ、実に明るい様子で住民たちに声をかけます。
山間の土地には良い木が多く、立派な柱が作れそうだというのです。
その後ろには、建築資材を積み込んだ馬車が何台も続いていました。
どうやら李牧さんは、集落が焼かれた場合の復興まで、すでに考えていたようです。
そして、涙を流す子供の頭に手を置きながら、邦太に語りかけました。
失われた命は二度と戻りません。
しかし、家は違います。
壊されたのであれば、また建て直せばいい。
だからこそ、皆で集落を再建しようというわけです。
ここで、李牧さんの不戦逃避戦略が、単なる敵前逃亡ではないことが明らかになりました。
守るべきものは、建物や土地そのものではなく、そこに暮らす人々の命です。
そして、住民と家畜、財産を守ることができれば、焼かれた集落も再建できる。
李牧さんは、その考えを実際の行動によって示したのでした。
キングダム第890話のおさらい④ 大砦に現れた匈奴! カイネの怒りが再燃する
それから一月後。
再び匈奴の襲撃を知らせる鐘が鳴り響きました。
しかし、馬南慈は出撃しようとしません。
これに激怒したカイネは、馬南慈に詰め寄ります。
匈奴は、こちらが出撃しないと思って油断している。
今こそ攻撃すれば、敵を殲滅できるはずだというのです。
しかし、馬南慈の反応は冷静でした。
仮に目の前の匈奴を討ち取ったところで、匈奴は次から次へと現れる。
それでは殲滅したことにはならないというわけです。
ところが、カイネは納得しません。
かつて雁門の鬼と呼ばれた馬南慈が、どうしてそこまで臆病になったのか。
さらに、馬南慈が出撃しないのであれば、自分たちに兵を貸せとまで言い出します。
しかし、そんな押し問答の最中、事態が急変しました。
なんと、匈奴の一団が大砦の真下に姿を現したのです。
兵士たちは直ちに臨戦態勢を整え、敵に向かって矢を放とうとします。
ところが、ここでも李牧さんが制止しました。
匈奴は攻城兵器を持っていません。
門を閉ざしていれば、砦を攻略することなどできないという判断です。
これまでとは違い、匈奴たちも思うように略奪ができなくなっていました。
そこで彼らが始めたのは、趙軍に対する挑発でした。
臆病者、腰抜け。
門を開けて戦うこともできず、矢を射ることさえできないのか。
そんな罵声を浴びせる匈奴たちに、カイネたちは怒りを募らせます。
しかし、李牧さんは相手にする必要などないと諭しました。
奪えるものがなくなった匈奴が、腹いせに挑発しているだけだというのです。
ところが、匈奴たちは、さらに一線を越える言葉を口にしました。
かつて自分たちに殺された家族の仇も討たず、逃げ隠れしているのか。
死んだ親兄弟も、そんな姿を見て嘆いているだろう。
その言葉が、カイネの心に深く突き刺さったのです。
キングダム第890話のおさらい⑤ 李牧さんに斬りかかるカイネ! 衝撃の結末
匈奴の挑発に耐えられなくなったカイネは、ついに門へと駆け出しました。
馬に飛び乗り、門を守る兵士たちに開門を要求します。
外にいる匈奴たちを皆殺しにするつもりです。
しかし、門を守る豊白が、そんな要求に応じるはずもありません。
門を開けば、匈奴が砦の中に雪崩れ込んできます。
しかも、砦には避難してきた住民たちが大勢おり、女子供も少なくありません。
カイネ一人の怒りに任せて門を開けるわけにはいかないのです。
ところが、カイネはそれでも引き下がりません。
何が何でも門を開けさせようとするカイネ。
その瞬間、彼女は馬上から投げ飛ばされていました。
投げ飛ばしたのは、ほかでもない李牧さんです。
総司令官の命令として、匈奴との戦闘は禁止している。
その命令を忘れたのかと、李牧さんはカイネを厳しく叱責します。
しかし、カイネの怒りは収まりません。
彼女はかつて、目の前で父母と妹を匈奴に殺されていました。
そして今回、匈奴たちは、その亡くなった家族のことまで侮辱したのです。
そんなことを許せるはずがない。
涙を流しながら怒りを爆発させたカイネは、なんと、立ちはだかる李牧さんに剣を振り下ろしました。
味方の将軍、それも自分たちの総司令官に対して、本気で斬りかかったのです。
しかし、李牧さんはその剣をあっさり弾き飛ばします。
さらに、拳の一撃をカイネに叩き込み、意識を失わせてしまいました。
その場にいた兵士たちは、あまりの出来事に呆然とします。
そして、カイネが斬首されるのではないかと恐れ、李牧さんに必死で助命を嘆願しました。
カイネは目の前で家族を殺された、哀れな娘なのだと。
しかし、李牧さんは、その事情をすでに理解していました。
初めてカイネの目を見た時から、彼女が深い悲しみを抱えていることに気づいていたというのです。
そして、倒れているカイネに悲しげな視線を向けながら、彼女の処遇を命じました。
頭が冷えるまで、牢に入れておくようにと。
こうして、李牧さんの不戦逃避戦略が着実に成果を上げる一方で、カイネと李牧さんの対立は、ついに武力衝突にまで発展してしまったのでした。
さて、ここからが次回第891話の予想です。
一見すると、次回は牢に入れられたカイネと李牧さんの関係が大きく動く回になりそうです。
しかし、史実や読み切り版の展開を思い出すと、どうもそれだけでは終わらない気がするんですよ。
何しろ李牧さん、ここから一度、雁門の司令官を更迭される可能性があるんですから。
キングダム第891話ネタバレ予想① 狂暴カイネの調教イベントより先に、李牧さん更迭!?
さて、次回のキングダム第891話ですが、いよいよ、前回の考察記事でも散々取り上げた、あの狂暴すぎるカイネをどうやって調教するのか、というイベントに突入するのでしょうか。(笑)
いや、実はこの展開、原先生がかつて発表した読み切り作品『李牧』でも、ある程度描かれているんですよ。
ここからは読み切り版のネタバレにもなってしまうのですが、簡単に説明すると、李牧さん自身も若い頃は、カイネのように感情を爆発させて敵に突撃し、その結果、仲間たちを失ってしまったという過去を持っています。
そして、そんな経験から、ただ勇敢に戦うだけでは仲間を守れないと悟り、軍師としての道を歩むようになったというわけです。
つまり、今回のカイネの暴走は、かつての李牧さん自身の姿と重なっているんですね。
そう考えると、李牧さんがカイネの事情を理解し、あえて斬首せずに牢へ入れたことにも、一定の説明がつきます。
しかし、ちょっと待ってください。
その前に、李牧さん、一度更迭されるんじゃありませんでしたっけ??
史実でも李牧さんは、一度雁門の司令官を更迭されている
史実の李牧については、『史記』廉頗藺相如列伝に、非常に興味深い記述があります。
李牧は趙の北辺で匈奴への防衛を担当していた際、兵士たちに戦闘を禁じ、敵が襲来した場合には砦へ退避するよう命じていました。
その結果、匈奴は李牧を臆病者だと考えるようになり、趙の兵士たちも不満を募らせていきます。
そして、ついには趙王が李牧を叱責する事態となり、それでも方針を改めなかった李牧は、司令官を交代させられてしまうのです。
もっとも、史実では現地からの讒言によって更迭されたとまでは明記されていません。
ただ、読み切り版『李牧』では、この更迭につながる人間関係が、物語上の重要な要素として描かれていました。
そして今回のキングダム本編でも、史実の流れを踏襲するのであれば、李牧さんが一度雁門を離れる展開は十分に考えられます。
ところが、ここで一つ問題があるんですよ。
いったい誰が、李牧さんを趙王に告発するのでしょうか??
読み切り版と違い、李牧さんを更迭に追い込む人物が見当たらない
読み切り版では、カイネを気にかけている同年代の少年が登場します。
そして、その少年がカイネに接近する李牧さんを疎ましく思い、趙王への直訴に動くという展開がありました。
ところが、今回のキングダム本編では、まだそれに相当する人物がはっきりしません。
もちろん、カイネの周囲には馬風慈やショウなど、若手の兵士たちが登場しています。
しかし、彼らの人物像は、まだ十分に描き込まれているとは言えません。
ましてや、王都にまで李牧さんの更迭を訴えるような、強い動機を持っているのかも不明です。
しかも、今回の第890話では、雁門の古参兵たちの態度にも変化が見られます。
特に馬南慈などは、李牧さんの戦略が単なる臆病によるものではないことを、早い段階から理解し始めているように見えます。
実際、カイネが出撃を要求した場面でも、馬南慈は匈奴を一度撃退した程度では根本的な解決にならないと、冷静に指摘していました。
つまり、雁門の主力を担う歴戦の勇将たちが、徐々に李牧さんの戦略を評価し始めているわけです。
そうなると、ここから李牧さんを更迭に追い込む展開には、もう一つ別の要因が必要になるのではないでしょうか。
……いや、待てよ??
ま、まさか……!?
李牧さんを更迭に追い込むのは、雁門の一般市民だった!?
ここで思い出していただきたいのが、前回の第890話考察記事です。
私はそこで、李牧さんの不戦逃避戦略について、実はその作戦を実行している雁門の一般市民が、異常なほど優秀なのではないかと指摘しました。
なにしろ、李牧さんの要求する仕事が、あまりにも難しすぎるんですよ。
匈奴に発見されるよりも先に、こちらが匈奴を発見する。
その情報を狼煙などによって迅速に伝達し、住民たちを大砦まで避難させる。
しかも、家財道具や羊などの家畜まで連れて逃げる。
文章にすると簡単そうですが、実際にやろうと思ったら、とんでもない難易度です。
相手は広大な草原を自由に移動する騎馬民族です。
周囲の地形にも精通しており、いつ、どこから襲撃してくるのかも分かりません。
当然ながら、狼煙台や監視拠点の存在に気づけば、それを破壊しようとする可能性だってあるでしょう。
それでも、李牧さんの作戦では、敵に発見されることなく監視を続け、敵の接近を把握し、警報網を維持しなければなりません。
いやいやいや。
それって、普通の村人に要求する仕事じゃないでしょうww
ところが、キングダムの雁門住民たちは、実際にこれを成功させているんですよ。
しかも、一度だけではありません。
何度も匈奴の襲撃を受けながら、避難体制を維持している様子なのです。
では、仮にこの作戦を実行している住民たちの立場になって考えてみましょう。
李牧さん『簡単なことです。匈奴に発見される前に、こちらが匈奴を発見して、集落に知らせればいいだけです。』
住民たち『えっ!? このだだっ広い草原で、どうやってそんなことをするんですか!? しかも、匈奴は何部族もいるんですよ!?』
李牧さん『そこは地元の皆さんで考えてください。作戦を考えるのは私。それを実現するのは皆さんですww』
住民たち『ええええええええ!?』
……という具合だったのではないでしょうか??
もちろん、これは私の勝手な想像です。
しかし、実際に李牧さんの作戦を成立させるためには、住民たちが相当な努力と危険を引き受けているはずなんですよ。
敵に見つかれば命を落とす危険のある索敵活動。
遠方の集落にまで確実に情報を届けるための連絡体制。
老人や子供、家畜を連れた集団避難。
それらを、匈奴の襲撃があるたびに実行しなければなりません。
しかも、作戦が成功しても、雁門を守った名将として評価されるのは、基本的に李牧さんです。
いや、実際に命懸けで作戦を実行しているのは、俺たちなんですけど!?
住民たちがそう思ったとしても、まったく不思議ではありません…、、。
雁門住民の我慢が限界に達したら、どうなるのか?
ここで重要なのは、李牧さんの作戦が、実際に成果を上げているという点です。
住民たちは匈奴から逃げ延び、命を守ることに成功しています。
焼かれた集落も、李牧さんの協力によって再建されています。
したがって、現時点で住民たちが李牧さんを恨んでいると断定することはできません。
しかし、だからといって、現場の負担がなくなったわけではありません。
むしろ、作戦が成功すればするほど、今後も同じことを要求され続ける可能性があります。
しかも、索敵に失敗すれば、今度こそ集落の住民が犠牲になるかもしれません。
これだけの重圧を、一般市民がいつまでも引き受け続けられるのでしょうか。
もし、そんな住民たちの間に、
『あの将軍は、自分では戦わず、我々に危険な仕事ばかり押しつけている。』
という不満が生まれていたら、どうでしょう。
そして、その不満が王都にまで伝わったとしたら……。
李牧さん更迭の理由が、まったく別の形で成立してしまうんですよ。
匈奴と戦わない臆病な将軍。
集落が焼かれても兵士を出さない将軍。
住民たちに危険な索敵活動を要求する将軍。
こうした事実の一部分だけを切り取れば、遠く離れた王都にいる趙王が、李牧さんの能力を誤解してしまう可能性は十分にあります。
何より、実際に匈奴の襲撃を受けている住民自身が訴えているのであれば、その告発には一定の説得力が生じてしまいます。
いや、これ、どうなんでしょうね??
李牧さんの作戦が優秀であることと、それを実行する住民たちが納得していることは、必ずしも同じではありません。
軍略として正しくても、現場の人間が耐えられなくなれば、その作戦を継続することは難しくなります。
しかも、今回の李牧さんは、匈奴を撃退して住民を守るのではなく、住民自身の能力を最大限に活用することで、被害を回避しているわけです。
だとしたら、その住民たちの不満が、李牧さんの最大の弱点になる可能性だってあるでしょう。
李牧さん、まさか、雁門の住民が優秀すぎたせいで更迭されるんじゃないでしょうね!?
【予想】雁門住民、ついに趙王へ直訴するww
雁門住民『趙王様!! もう、あの李牧とかいう人、どうにかしてください!!』
趙王『な、何事じゃ!? 雁門で何かあったのか!?』
雁門住民『何かあったも何も、あの人、我々に無茶苦茶な仕事ばっかり押しつけてくるんですよ!!』
趙王『無茶苦茶な仕事?? 匈奴と戦えということか??』
雁門住民『逆です!! 戦うなって言うんです!!』
趙王『……は??』
雁門住民『匈奴に見つかる前に、こっちが匈奴を見つけろって!! しかも、絶対に敵に見つかるなって!!』
趙王『いや、それは普通に難しいんじゃないのか??』
雁門住民『そうでしょう!? それをあの人、笑顔で「簡単なことです」とか言うんですよ!!』
趙王『…………。』
雁門住民『こっちは草原に潜伏して、土に埋まって、鳥の鳴き声を聞き分けて、地面の振動から騎馬隊の接近を察知してるんですよ!!』
趙王『お前たち、いったい何者なのじゃ!?』
雁門住民『普通の村人です!!』
趙王『普通の村人はそんなことせんじゃろ!?』
雁門住民『しかも、匈奴が狼煙台を破壊しに来るから、見張りの位置も毎回変えて、連絡網も作り直してるんです!!』
趙王『それ、もはや軍の特殊工作部隊ではないか……。』
雁門住民『おまけに敵を発見したら、老人も子供も羊も連れて、荷物を背負って全力で砦まで逃げるんですよ!!』
趙王『……それで、実際に逃げられたのか??』
雁門住民『全員逃げ切りました!! 死傷者ゼロです!!』
趙王『すごいではないか!!』
雁門住民『すごいじゃねえんですよ!! こっちは毎回死ぬ思いなんですよ!!』
趙王『で、李牧は何をしておるのじゃ??』
雁門住民『後ろで腕組んで「すべて私の計算通りです」とか言ってるんですよ!!』
趙王『…………!?』
雁門住民『それで、周りの兵士たちが「さすが李牧様!!」って!!』
趙王『…………!?』
雁門住民『いや、実際にやってるの全部俺たちなんですけど!!!!(怒)』
趙王『……なるほど。そ、それは確かに気の毒じゃな。』
雁門住民『しかも、集落が焼かれたら、今度は「家はまた建て直せます」とか言い出して…、』
趙王『ん? まあ…、それは間違っておらんのではないか??』
雁門住民『いや、そうじゃなくて、それを建て直すのも俺たちなんですよ!!』
趙王『…………。』
雁門住民『こっちは毎日、畑仕事に牧畜、そして、索敵、伝達網再構築に、避難訓練と建築作業ですよ!?これ、一体いつ寝たらいいんですか!?(泣)』
趙王『……そ、それで、李牧本人は??』
雁門住民『「皆さんのおかげで雁門は平和です」って、ニコニコしてます!!』
趙王『わ、悪い奴ではなさそうじゃが……。』
雁門住民『悪い奴じゃないから、余計にタチが悪いんですよ!!』
趙王『…………。』
雁門住民『お、お願いです趙王様っ!!ど、どうか、早く、あの人を更迭してください!!』
趙王『しかし、李牧が来てから匈奴の被害は減っておるのであろう??』
雁門住民『はい…、劇的に減りました。』
趙王『作戦も成功しておるのじゃな??』
雁門住民『はい…、全部成功してます。』
趙王『ならば、何が不満なのじゃ??』
雁門住民『成功するほど、毎回毎回、俺たちが死ぬほど頑張らされることです!!!!』
趙王『…………。』
雁門住民『もう限界です!! あの人を何とかしてください!!』
趙王『……わ、分かった。李牧を更迭しよう。』
雁門住民『ありがとうございます!! 趙王様!!』
こうして、匈奴との戦闘を一度も行わず、住民の死傷者をゼロに抑え続けた李牧さんは……。
作戦を実行する住民たちの労働負荷があまりにも高すぎるという、前代未聞の理由で更迭されるのでした。
いやいやいや。
これ、李牧さんが無能だったのではなく、雁門住民が優秀すぎて、李牧さんの無茶振りを全部実現してしまったことが原因じゃないですか。
そして何より恐ろしいのは、李牧さん本人が、最後まで何が悪かったのか理解していなさそうなところです。
李牧さん『おかしいですね……。皆さん、ちゃんとできていたじゃありませんか??』
雁門住民『だからっ、 それが問題なんだよ!!!!(泣)』
キングダム第891話ネタバレ予想まとめ|李牧さんの最大の敵は匈奴ではなく、働きすぎた雁門住民!?
さて、ここまでの予想を振り返ってみましょう。
今回の第890話では、李牧さんの不戦逃避戦略が、少なくとも住民の命を守るという点では、確かな成果を上げていることが描かれました。
一方、匈奴に家族を殺されたカイネは、戦わないという方針を受け入れられず、ついには李牧さん本人に斬りかかってしまいます。
次回は、そんなカイネに対して、李牧さんが自らの過去を語る展開も考えられるでしょう。
ただし、史実の流れを踏まえると、李牧さんが一度雁門の司令官を更迭される可能性も無視できません。
問題は、誰がそのきっかけを作るのかということです。
読み切り版の人物関係を踏襲するのであれば、カイネの周囲にいる若手兵士の誰かが、その役割を担うのかもしれません。
しかし、今回のキングダム本編では、すでに馬南慈たちが李牧さんの戦略を理解し始めています。
そこで、あえて別の可能性として考えたいのが、雁門住民たちの不満です。
李牧さんの作戦は、理論上は非常に合理的です。
しかし、それを成立させるためには、住民たちが匈奴より先に敵を発見し、警報を伝え、家畜や財産を連れて避難し、焼かれた集落まで再建しなければなりません。
要するに、李牧さんの頭脳が優秀であることと、雁門住民の仕事が楽になることは、まったく別問題なんですよ。(笑)
もちろん、住民たちが本当に李牧さんを告発するのかは、現時点では分かりません。
ただ、もしも今回の過去編で、史実の更迭事件を描くのであれば、その発端がどこにあるのかは非常に気になるところです。
そして、仮に住民たちの不満が原因だったとしたら……。
匈奴を相手に一度も敗北せず、住民の命まで守り抜いた李牧さんが、最後はその住民たちから、
『趙王様!! もう、あの李牧とかいう人、どうにかしてください!!』
と訴えられてしまう。
いや、これほど締まらない名将の更迭劇も、なかなかないでしょうww
果たして、第891話では、カイネの改心が先に描かれるのか。
それとも、李牧さんの不戦逃避戦略に対する不満が、ついに王都まで届いてしまうのか。
次回の展開を楽しみに待ちたいと思います。